×

[PR]この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。

表 紙に戻る
北 陸鉄道
本 社所在地
金沢市割 出町556番地
設 立
1943 (昭和18)年10月13日
資 本金
18億 1,485万円(2011年3月末現在)
公 式webサイト
http://www.hokutetsu.co.jp/

2012.6浅野川線・七ツ屋駅

2012.6石川線・新西金沢駅

1.金沢都市圏と北陸鉄道
 金沢は北陸地方を代表する都市であることは誰もが認めるところだろう。私は富 山地方鉄道のページで富山が北陸の中枢の一端を担っていることを述べ、鉄道 的な 側面でも富山は金沢よりも先進的だとも指摘したが、これは決して金沢を蔑ろにしたわけではない。むしろ金沢の歴史、文化、商業機能などで見せる 奥の深さ≠ノは 敬意を払いたいぐらいなのだが、こと民鉄に関しては些か寂しい現況と言わざるを得ない。
 金沢レベルの中枢性や求心力を持つ都市ならば、民鉄の経営を維持することは可能だと思われるのだが、いかんせん都心部まで乗り入れていないという致命 的な欠陥 があるせいか北陸鉄道の鉄道事業の経営は芳しくない。もし北陸鉄道の浅野川線・北鉄金沢駅と石川線・野町駅の間を都心部を経由して結ぶ路線があれば、おそ らく 北陸鉄道は伊予鉄道高松琴平電鉄の ような同じ都市規模の民鉄と同等の存在感や利便性を持ち得たのではないかと想像される。しかし今後、何も抜本的な対策を打たなければ、浅野川線も石川線も 廃止という選択肢が出てきそうな状況である。このような現状を打破するためには両線をLRT化し都心部に乗り入れの上、接続するのが理想ではないだろう か。さすがに都心部に地下鉄方式で建設 するのはオーバース ペックになりそうで、かといって新交通システムでは既存の鉄道が乗り入れできないという致命的な欠陥がある。既存インフラを活用した投資という意味では、 LRT化が最も現実的な気がする。まぁ確かに既に北鉄金沢駅は地下化されているので、地下鉄という選択肢もありえるかもしれないが、LRTも部分的な地下 化というのは欧州などでは一般的なのでそんなイメージなのである。金沢の都心部は道路が狭いので路面への線路敷設は極めて難しいだろう。柔軟に地下化、高 架化を駆使したLRTの導入を目指したいところだ。
 金沢都市圏が果たして民鉄を維持できるだけの都市としての矜持を 持ち得ているのか、注目である。


▼北鉄石川線区間廃止へ 鶴来〜加賀一の宮、乗客減で  (2008年10月23日『読売新聞』)
 北陸鉄道は22日、石川線の鶴来〜中鶴来〜加賀一の宮間(2区間、2.1キロ)の廃止を決めた。23日、北陸信越運輸局に廃止の届出書を提出する。同区 間では1日29本を運行し、1列車あたりの輸送人数は約5人。同区間の橋や変電所などの更新時期が迫っているが、5億円の事業費が見込まれ、収支面から決 断した。来年11月までの早い時期に廃止するという。
 石川線は野町駅(金沢市野町)と加賀一の宮駅(白山市白山町)間の15.9キロを結んでいる。ピーク時の1966年には年間621万3,000人の利用 があったが、乗客数は年々減り続け、2007年度には126万7,000人と約5分の1に減少した。
 03年度から5年連続の赤字が続き、鶴来〜加賀一の宮の2区間だけでも、年間約1,000万円の赤字が発生していた。同社の鉄道の区間廃止は1987年 の金名線・加賀一の宮〜白山下間(16.8キロ)以来。
 同社は浅野川線(北鉄金沢〜内灘、6.8キロ)でも2002年度以降、毎年赤字が続いている。駅の無人化や列車のワンマン化などで合理化を図ってきた が、利用者減には歯止めがかけられず、路線バス利用者減なども相まって、2008年3月期の連結決算の経常利益は500万円の赤字に転落していた。
 22日、記者会見した同社の魚住隆彰社長は「利用者数の低迷が続き、鉄道としての役割は失っていると判断した。地元の利用者にはご理解願いたい」と述べ た。利用者の低迷について、同社は、マイカー普及と少子化が原因と分析している。
     ◇
 鶴来〜加賀一の宮駅間の廃止について、白山市の井田正一土地・交通対策課長は22日、「以前から廃止の話は聞いていたが、今月初めに正式な連絡を受け た。(廃止について)市長は『市としては容認できない。地元の理解が一番だ』との姿勢で対応してきたが、非常に残念な事態」と話した。


▼石川線再生の道筋見えず 沿線市町、法定協設置が難航 鶴来〜加賀一の宮  (2009年9月3日『北國新聞』)
 赤字が続く北陸鉄道石川線などの再生をめぐり、地元白山市と金沢市の考えがすれ違い、白山市が主張する法定協議会設置に黄信号がともっている。11月1 日の鶴来〜加賀一の宮駅区間廃止まで2カ月を切り、区間存続を願う鶴来地区住民からは「このままでは時間切れになる」と心配する声が出ている。
 白山市が地元住民の要望を受けて設置を呼び掛けている法定協は、行政、事業者、住民などで組織し、再生計画を策定すれば国の助成を受けられる。行政の負 担が生じるため、当初は白山市も設置に慎重で、区間廃止もやむを得ないとしていた。しかし、今年6月には「軌道修正」し、浅野川線も一体的に論議して再生 を図るべきとして野々市町、金沢市、内灘町に設置を求めた。
 白山市によると、金沢市以外は法定協設置に前向き。「そもそも区間廃止が発端の石川線問題は白山市の問題」とのささやきも漏れるが、同市企画課は「廃止 区間だけの再生は困難。北鉄が鉄道をやめる瀬戸際と認識すべきだ」と力説する。
 一方、金沢市交通政策課は法定協議会を設置しなくても、鉄道の安全向上に関する国の助成を受けられるため、設置への慎重姿勢を崩さない。1日には市幹部 が市境を越えて鶴来商工会を訪問。「まず関係者で協議の場を持ちたい」と打診した。同課は「協議を拒んでいるわけではなく、手順を踏むべきだ」と主張して いる。
 石川線をめぐっては、北鉄が昨年10月に区間廃止を発表。同区間の1列車当たりの輸送人員は1日約5人で、存続には老朽施設の改修など約5億円の費用が 必要になる。浅野川線も含め年間約7,000万円の赤字が生じ「別に今後5年で設備費が27億円掛かる」と窮状を訴える。
 関係者によると、同社は「石川線を廃止すれば、車庫が使えなくなる。浅野川線も廃止せざるを得ない」と沿線市町に説明している。法定協設置について、同 社鉄道部は、あくまでも行政主体で設置する組織と距離を置き、「11月1日までに協議が始まっても区間廃止をする可能性がある」としている。

白山市が再生に向けた法定協議会設置を呼び掛けている石川線
=白山市の加賀一の宮駅


▼「つい一時停止」旧踏切で追突の危険 北鉄石川線、廃止区間の鶴来  (2010年3月31日『北國新聞』)
 昨年11月の北陸鉄道石川線一部区間廃止に合わせ、電車が通らなくなった白山市鶴来地区の旧踏切前で、必要がないのに一時停止する車両が相次ぎ、地元住 民から「前の車が急に止まれば追突事故が起こりかねない」との声が出ている。廃止後もレールが残るため「現役」の踏切と間違えたり、長年の習慣でついブ レーキを踏むためとみられ、市や北鉄は「事故防止策を住民や関係機関と一緒に考えたい」としている。
 廃止された踏切は、鶴来〜加賀一の宮駅区間(2.1キロ)の線路をまたぐ県道や市道の計5カ所。管理する北鉄は一時停止を促す標識や遮断機を撤去した が、当時のまま金属製のレールや電線が残ることなどから条件反射的に停止する車が多いとみられる。
 付近住民によると、旧踏切前で一時停止や減速する車が多く、停止の必要がないと知っている後続車が急ブレーキを掛けることもある。事故の危険性を指摘す る声は29日に市鶴来支所で開かれた「鶴来まちづくり委員会」でも指摘され、「踏切の廃止を分かりやすくする工夫が必要だ」との意見が出された。
 鶴来署によると、旧踏切で事故の報告はないが、同署は「一時停止する車があるとは聞いており、関係機関と対応を考えたい」としている。
 廃止区間のレールなどは、地元住民と市、北鉄の昨年の協議で、当面残される予定。北鉄は「将来の復活を望む声に配慮し、鉄道設備をできる限り残している」と説明 し、市側は「事故の危険をなくすため、委員会で協議したい」としている。

廃止後も一時停止する車が相次ぎ、追突事故
の危険性が指摘されている旧踏切
=白山市鶴来水戸町

▼視覚効果で追突防止 鶴来の石川線廃止区間、旧踏切で停止減少  (2010年4月29日『北國新聞』)
 昨年11月の北陸鉄道石川線一部区間廃止後、白山市鶴来地区の旧踏切で一時停止する車が多いことを受け、県石川土木総合事務所と市は28日までに、旧踏 切内に道路と同じセンターラインを引く改良工事を実施した。停止車を減らして追突事故を防ぐためで、地元住民は「視覚的には踏切が消えたよう。止まる車が 減った」と話している。
 改良工事が行われた旧踏切は、廃止された鶴来〜加賀一の宮駅区間(2.1キロ)の計3カ所。旧踏切内約10メートルにはセンターラインが引かれておら ず、従来のように一時停止する車と、停止の必要がないと知っている後続車との追突事故の危険性が指摘されていた。
 改良工事は、鶴来署と県、市が協議し、住民の意見を聞いて決めた。同市鶴来大国町の県道金沢・鶴来線では、旧踏切内に白色のセンターラインと、車道幅を 示す外側線2本が引かれた。旧踏切横で飲食店を営む小石裕さん(54)によると、改修後は明らかに停止車が減ったという。
 踏切廃止後はスピードを上げて通る車が増えたこともあって住民の要望を受け、車道に「徐行」の文字も記された。
 旧踏切は、電車運行の復活を望む住民の声に配慮し、レールが残され、道路の路面より盛り上がったままとなっている。市側は「復活に影響がなければ本格改 修を実施したい」としている。

県道の車道と同じセンターラインが引かれた
旧踏切
=白山市鶴来大国町


▼鉄道事業「継続は無理」 北鉄社長、補助金なしなら  (2010年4月20日『北國新聞』)
 北陸鉄道(金沢市)の魚住隆彰社長は、北國新聞社の取材に対し、石川線、浅野川線の鉄道事業について「民間事業として継続していくのは無理だ」と述べ、 国の補助金など行政の支援を得られない現状では存続が難しいとの考えを示した。その上で「バスでも十分なら、バス化も一つの方策となる」と述べ、石川線廃 止の場合、バスによる代替も一案とした。
 一方で、魚住社長は「地元の盛り上がりや国の制度にうまく乗れれば、存続できる可能性もある」と強調。鉄道事業の維持には、国の補助金や沿線自治体の支 援が不可欠となっている現状を訴えることで、行政側の協力や迅速な対応を促したい考えとみられる。
 石川線は昨年10月末に鶴来〜加賀一の宮駅区間(2.1キロ)が廃止され、現在は鶴来〜野町(13.8キロ)が存続。浅野川線は北鉄金沢〜内灘(6.8 キロ)で運行している。
 北鉄によると、鉄道事業の赤字は石川線が2007年度が5,900万円、08年度が5,100万円。浅野川線は07年度、08年度ともに2,100万円 という。
 魚住社長は鉄道事業が北鉄全体の収支を悪化させているとし、「これだけの赤字をバスや他の事業から、内部補填するわけにはいかない。民間事業としては継 続できないような実態だ」と述べた。
 国の補助金については、沿線自治体を中心に構成する法定協議会が助成の受け皿となる。北鉄によると、他の多くの地方鉄道では昨年度までに協議会設置が国 に申請されたが、北鉄に関しては沿線自治体から設置の申請がなされていない。
 魚住社長は「法定協議会で地元にお墨付きをもらっていない事業者には、補助金を付けないと国から言われている。何もなければ、(鉄道事業を)やめざるを 得ない」との認識を示した。
 石川線の車両の老朽化もネックという。魚住社長は、車両の更新に1両2億円程度かかるとし、「存続すれば、年に数十億円の費用が必要になる」と説明。存 廃の時期について「早く決断しなければならない時期がくるかもしれない」と述べた。


▼石川線 浅野川線 北鉄2線存続を 粟崎校下など 沿線の8町会連タッグ  (2011年2月19日『中日新聞』)
きょう 「利用促進会議」設立 電車や待合室 活用目指す

 利用者減少が続き存続が危ぶまれる金沢市と周辺市町を結ぶ北陸鉄道石川線と浅野川線沿線の市民が19日、支援組織「金沢市石 川線・浅野川線利用促進会 議」を設立する。沿線町会が連携する取り組みは、同市で初めて。8つの町会連合会が参加し、利用者目線で知恵を出し合う。(村上一樹)
 「地域の住民も、昔と比べると電車に乗らなくなってしまった」。粟崎校下町会連合会の東茂会長(75)は、浅野川線の現状を嘆く。「バスとの乗り換えの 不便さに加え、通学で使う子どもたちが減った」という。
 北鉄の9年度の輸送人員は両線で計268万7千人と、ピークだった 1966(昭和41)年度の約4分の1近くにまで落ち込んだ。赤字が増え、09年10月末に石川線の鶴来駅〜加賀一の宮駅間(2.1キロ) を廃止。同年度の赤字は両線あわせて1億円を超す。
 北鉄は09年夏、国の財政支援を受けるため、地域公共交通活性化法に基づき、運行のあり方を検証する法定協議会の設置を沿線市町と県に提案したが、金沢 市は「国の支援に必ずしも法定協は必要ない」と応じていない。
 これとは別に09年秋から、北鉄と沿線市町や国、県の担当者も話し合い「まずは交通事業者が経営努力をすべきだ」との意見が出された。北鉄側は「民間事 業として継続は難しい」と主張、議論は平行線のままだ。
 膠着(こうちゃく)状態の中、利用する沿線住民自らが法定協とは別に、両線存続のため新しい支援組織の設立に立ち上がることに。組織は、石川線沿線の 額、四十万、扇台の3校下町連と、浅野川線沿線の諸江地区、浅野川校下、川北、粟崎校下、大浦校下の5町連で構成。市や北陸鉄道、市町会連合会もメンバー に加わり、19日に市役所で初会合を開く。


 駅の清掃活動や町会行事での電車利用などを会議で決めるという。車内 や待合室での作品発表会や、沿線住民の声を聞く会の開催、回覧板を活用した鉄道関連 の情報提供などの活動も目指す。
 東会長もメンバーとなる予定で「若いころに通学や通勤で使った思い出深い電車。無くなったら困るし、そのために方策を考えたい」と期待をつなぐ。


◇ 北陸鉄道石川線と浅野川線◇

石川線は金沢市の野町駅と白山市の鶴来駅間を結ぶ13.8キロ、浅野川線は金沢駅と内灘駅を結ぶ6.8キロを運行。2009年度の利用者数は石川線が 121万2,000人で前年度比4.7%減。浅野川線が147万5,000人で、同3.6%減。同年度の赤字(経常損益)は 両線を合わせると約1億400万円に上る。


▼8期連続赤字、1億円 北鉄の鉄道事業 (2010年5月27日 『北國新聞』)
 北陸鉄道(金沢市)は26日、石川線、浅野川線の鉄道事業について、2010年3月期の営業損失が約1億円で、8期連続赤字だったと発表した。赤字額は 平成に入り最大。売上高に当たる営業収益も前期比3.8%減の5億3,700万円で、決算会見した中本寛取締役総務部長は「維持していくのは非常に厳し い」と事業継続の難しさを強調した。
 その上で、中本総務部長は国の助成の受け皿となる法定協議会を設置し、自治体が鉄道のレールなどの施設を所有、管理し、鉄道会社が旅客の輸送などを担う 「上下分離方式」が「ベター」との考えを示した。
 鉄道事業の線別の赤字額は石川線が約6,800万円、浅野川線が約3千万円だった。収入面では、特に通学定期の収入が前期比12.2%減と大幅に落ち込 んだのが響いたという。不況に伴い、通勤定期の収入も減少した。
 北鉄によると、1日1キロの輸送人員で換算する輸送密度は石川線が1,600人、浅野川線が3,100人。旧国鉄の民営化時に廃止対象となったのは4千 人未満だったという。
 中本総務部長は「輸送量がなく、恒常的な乗客確保は難しい」と指摘。国の鉄道再生事業などを注視しているとした上で、「沿線自治体にはまちづくりを含め た抜本的な鉄道再生計画を進めてほしい。簡単な設備補助だけでは投資が無駄になる」と話した。


▼石川線2往復減 北鉄の4月ダイヤ改正  (2011年3月23日『北國新聞』)
 北陸鉄道グループ(金沢市)は4月1日からダイヤ改正を実施する。利用客が伸び悩む鉄道石川線は、平日に2往復、土日祝日に1往復をそれぞれ減らし、運 行間隔を現在より1〜5分長い35〜40分とする。
 本数を減らすとともにダイヤを見直し、西金沢駅におけるJRへの乗り継ぎを円滑に行えるよう配慮。バス路線では、金沢駅から平和町を経由する大桑線の終 点を「大桑住宅」から「大桑タウン」に延伸する。金沢駅〜金大では午前7時35分同駅発の急行バスを新設する。
 特急バスの宇出津真脇特急線、珠洲特急線は起点と終点を「飯田車庫前」から「すずなり館前」に変更する。このほか、バス85路線で運行時刻の変更などを 行う。
 北陸鉄道グループの北鉄奥能登バス(輪島市)は来月から半年間の土日祝日、能登〜金沢エリアの特急バスで学割サービスを導入する。通常の半額近い価格で 乗車できるようにし、若年層のバス需要を掘り起こす。中高生や大学、大学院、専門学校生らが対象。ホームページ上の割引クーポンを印刷して持参し、学生証 を提示すれば子ども運賃で乗車できる。土日祝日のほ か、夏休み期間の7月23日〜8月31日は毎日実施する。


▼内灘町全戸で意識調査 北陸鉄道浅野川線  (2011年4月30日『北國新聞』)
 金沢まちづくり市民研究機構第8期Gグループと金大交通まちづくり研究室は29日までに、北陸鉄道浅野川線の年間利用者の半数以上が内灘駅を利用する内 灘町の全戸を対象に、同線利用のアンケートに乗り出した。年1回ずつ3年間継続し、地区別の傾向を調べ、地区の特性に応じた3種類のチラシを配布し、生活 スタイルの変化を促すことで利用促進も図る。
 アンケートの実施主体となる金大交通まちづくり研究室によると、北鉄の調べでは2008(平成20)年度の浅野川線の年間利用者約80万人の半数以上で ある約41万人が内灘駅の利用者。これを受け、同研究室は浅野川線存廃の影響を最も受ける内灘町民の意識を探り、利用促進に取り組むことにした。
 町内全8,210戸を対象とするアンケートは▽回答者自身▽浅野川線▽外出行動▽家族での浅野川線利用−に関する大問5問で構成し、「広報誌『浅電』を 知っているか」「廃線になるとしたらどう考えるか」など小問計27問を設定した。
 3種類のチラシでは低炭素社会の実現と電車と自転車を取り入れたライフスタイル、電車利用によるワークライフバランスの変化を呼び掛ける。内灘駅からの 距離や生活環境などを考慮して地区別にチラシを選び、配布しない地区も設けた。
 昨年度、浅野川線沿線の金沢市浅野川校下、諸江地区での調査結果と比べ、効果的な利用促進策を探る。高山純一教授は「アンケートで地区別の特性をつか み、利用促進につながるチラシなどに生かしたい」と話した。


▼北鉄、鉄道存続へ「努力」 石川線、浅野川線  (2011年5月26日『北國新聞』)
 北陸鉄道(金沢市)は25日、石川線、浅野川線の鉄道事業で2011年3月期の営業損失が9,100万円と8期連続赤字だったと発表した。石川線の鶴来 〜加賀一の宮間の廃止効果などで赤字額は縮小した。北鉄はこれまで鉄道の継続は困難としていたが、中本寛取締役総務部長は「利用促進へ自治体と努力した い」と存続に前向きな姿勢を示した。
 赤字額の内訳は石川線が6,200万円、浅野川線が2,900万円。輸送人員は石川線が前期より2千人多い121万4千人、浅野川線が4万1千人少ない 143万4千人だった。売上高に当たる営業収益は前期比5%減の5億1千万円。
 石川線の輸送人員の増加は、通学定期や短距離の回数券の利用者が増えたことなどが要因という。
 中本総務部長は鉄道事業について「地元で利用促進の機運が出てきた。鉄道のあり方について自治体と意見交換を続けたい」と述べた。法定協議会の設置も沿 線自治体に働き掛ける考えを示した。


▼北鉄活性化 沿線住民で探る (2011年 6月1日『読売新聞』)
金沢工大生も参加 野々市でも会発足へ
 乗客数の減少で存廃議論が浮上している北陸鉄道石川線(野町〜鶴来)について、同線が走る野々市町の沿線住民らが中心となり、活性化策を話し合う「北陸 鉄道石川線の利用促進を考える町民の会」(仮称)が6月に結成される。
 北陸鉄道の活性化を協議する住民組織は、白山市で2009年12月、金沢市で今年2月、内灘町では5月発足しており、浅野川線(北鉄金沢〜内灘)を含む 沿線自治体すべてで住民組織が設立されることになる。
 野々市町総務企画課によると、町民の会は6月末に初会合を開く予定。沿線の8町会や企業関係者に加え、「野々市工大前」駅を利用する金沢工業大生が多い ため、同大関係者や学生もメンバーになり、「地域の足」の存続を議論する。
 他自治体の住民組織では町会行事での電車利用や、車内・待合室での作品発表会などを企画しており、町民の会でも、これらの取り組みを参考にしながら活性 化策を練るという。
 今後は、沿線4市町の住民組織が連携する「石川線・浅野川線利用促進連絡会」(仮称)の設置も進める方針。金沢市は、「キャッチフレーズの募集など、全 自治体で行わないと効果がない策もある。意見交換しながら、活性化に向けた新しい仕掛けを作ってもらえれば」(交通政策課)と期待する。
 北陸鉄道によると、マイカー利用者の増加や、沿線にある学校の生徒数減少などで、10年度の乗客数は10年前に比べ、石川線で約18万1,000人減、 浅野川線で約19万2,000人減となった。北陸鉄道は「住民の取り組みはありがたい。事業者としても、各組織と意見交換しながら利用者増を目指したい」 としている。


▼ 北陸鉄道、路線存廃「数年かけ判断」 新幹線の影響考慮  (2011年12月17日『日本経済新聞』)
 北陸鉄道(金沢市)の加藤敏彦社長は16日、日本経済新聞の取材に応じ、赤字経営の鉄道事業の存廃の判断に「数年かける」と述べ、早期の路線廃止は検討 しない考えを明らかにした。金沢市など沿線3市1町が同社の安全投資に対する財政支援の検討に入っており、北陸新幹線の開業効果も見極めながら、行政とと もに鉄道存続の条件を詰めていく。
 加藤社長が鉄道の存廃判断の見通しを明らかにするのは初めて。沿線自治体では、金沢市の山野之義市長が9月市議会の一般質問で「5年をめどに一定の結論を得たいと考えている」と答弁しており、存廃判 断までの期間については、同社と行政がほぼ一致した。
 同社長は14年度末の北陸新幹線の金沢開業によって「JR金沢駅の乗降客が増えるのは確実」ととしており、これが同社グループのバスや鉄道の乗客増にど の程度つながるかを見極めたい考え。主力のバス事業の収益が上向けば、鉄道の赤字の補てんを維持できる可能性もあるからだ。
 同社は11月、「内部補填も限界に達し、運行の安全の確保のための設備投資が困難な状況」として金沢市、野々市市、白山市、内灘町に12年度以降の必要 最低限の安全投資に対する財政支援を要請した。同社長は存廃判断の具体的な期間については明言しなかったが、一定の支援が得られれば、少なくとも新幹線開 業までの3年間は鉄道廃止の手続きには入らない考えとみられる。
 一方、鉄道事業の将来的な方向性は「安全投資とは別途、協議したい」としており、鉄道資産を行政が所有する「上下分離」による存続や、バス転換などの選 択肢を含めて具体的に検討していく。老朽化した車両やレール、信号機の更新など鉄道存続のための設備投資はこれまで「約27億円」としてきたが、内容を見 直すことで、削減が可能とみている。
 北陸鉄道の鉄道事業はJR金沢駅から内灘海岸方面に向かう浅野川線(6.8キロ)と金沢市中心部と白山市の鶴来を結ぶ石川線(13.8キロ)の2路線。営業損益は04年3月期以降、8期連続の赤字。ワンマン運転などで運行 コストを削減してきたが、年間1億円近くに膨らんだ赤字を解消できるメドが立たない。
 国土交通省によると、09年度は地域鉄道を運行する92社のうち76社が鉄道事業の経常収支が赤字だった。北陸では、第三セクターののと鉄道(石川県穴 水町)が01年に穴水―輪島(20.4キロ)、05年に穴水―蛸島(61.0キロ)を廃止。北陸鉄道も、09年に乗客が極端に少なかった石川線の鶴来―加 賀一の宮(2.1キロ)を廃止している。


表 紙に戻る