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富 山地方鉄道
本 社所在地
富山市桜 町1丁目1番36号
設   立
1925 年2月11日
資 本金
15億 5,771万7千円
公 式Webサイト
http://www.chitetsu.co.jp/

富山駅前電停から富山地方鉄道の本社ビルを望む 2011.10

電鉄富山駅を行き交う電車 2011.10

1.富山都市圏と富山地方鉄道
 北陸地方を代表する都市と言えば、一般的には金沢≠挙げる人が殆どであろう。加賀百万石からイメージされる豊かで華やかな城下町の印象が、今なお 北陸随一の都市として金沢を君臨せしめているのであろう。しかし鉄道的な側面から見ると北陸地方においては金沢よりも富山≠フ方が優れている面、進んで いる面が多いという印象だ。JR線の高架化こそ金沢駅が富山駅に先駆けて完成したが、一方で富山駅は北陸本線と高山本線という本線同士の接続駅という金沢 駅には無い 拠点性を持っている。そして富山駅からは何と言っても富山地方鉄道が鉄道線と路面電車のネットワークを張り巡らせている。この富山地方鉄道の持つ線路 網こそ、富山という都市が金沢に対して優位に立つインフラの1つと言えるだろう。
 富山地方鉄道は、鉄道線の営業キロ93.2km、軌道線が同7.3km、計100.5kmの鉄道網を富山県内に張り巡らせている。地方の民鉄で営業キ ロが100kmを超えるのは第三セクター以外には存在せず、まさに「地方民鉄の雄」と呼んでも差し支えない存在だ。しかしそのような富山地鉄も乗客は減少 傾向が続 き苦しい経営を強いられているのも事実。軌道線は近年、富山市のコンパクトシティ≠フ政策に則る形で投資が続き急速に近代化されているが、鉄道線は競合 する JR線(北陸本線)に対して運賃・スピードなどの利便性で劣勢に立つため今後も厳しい状況は変わりそうにない。しかしこれだけの路線長を持つ民鉄が存在 していることを活かすインフラ整備を行うことで、富山都市圏のポテンシャルは更に高まるとも思える。金沢よりも暮らしやすい街≠ニ言わしめる基盤の1 つとして富山地鉄を富山都市圏はもっと活用すべきだと個人的には考えている。

 さて、ここで改めて富山と金沢を比較してみたのが下記の表である。

▼富山と金沢の比較

富  山
金  沢
人 口(2010年10月現在)
富 山市:421,953人 (富山県:1,093,247人)
金沢市: 462,361人 (石川県:1,169,788人)
主な国の出先機関
富山税務署、北陸農政局富山農政事務所など
北陸総合 通信局、北陸財務局、金沢国税局、北陸農政局など
主 な本社所在企業
北 陸電力梶A竃k陸銀行、兜s二越 など
竃k國銀 行、澁谷工業梶Aアパグループ など
支 社・支店・営業所等
を置く主な企業
(2011年12月現在)
三 菱商事竃k陸支店、三井物産竃k陸支店、
伊藤忠商事兜x山支店、
新日本製鐵竃k陸営業所、JFEスチール竃k陸支社、
叶_戸製鋼所 北陸支店、古河電気工業竃k陸支店、
鞄立製作所 北陸支社、鞄月ナ 北陸支社、
三菱重工業竃k陸支社、蟹HI 北陸支社、
日本電気兜x山支店、富士通兜x山支店、三菱電機兜x山支店
キリンビール兜x山支社、アサヒビール兜x山支社 など
伊藤忠商 事竃k陸支店、
清水建設竃k陸支店、褐F谷組 北陸支店、
住友電気工業竃k陸営業所、
鞄月ナ 金沢支店、日本電気竃k陸支社、
富士通竃k陸支社、三菱電機竃k陸支社、
味の素竃k陸支店、日清フーズ葛熨営業所、
キリンビール叶ホ川支社、アサヒビール竃k陸統括本部、
サントリーフーズ竃k陸支店 など
中 心駅の1日平均乗車人員数
JR 富山駅:16,026人(2009年度)
JR金沢 駅:20,157人(2009年度)
主 要ICの1日平均利用台数
富 山IC:16,767台(2009年度)
金沢西 IC:20,726台(2009年)
※Wikipedia、各社Webサイト、各自治体の統計年鑑等を用いて作成

 人口や中心駅、高速道路のICの利用状況などの指標を見ると、金沢がいずれも若干富山を上回る水準にあることが分かる。
 また国の出先機関関係は北陸を統括する機関が金沢に集中する傾向があるが、民間企業は決してそうでもないことが、支社・支店等の配置からは窺える。これ は富山には北陸電力の本社があるので、電力会社が重要な取引先であるような企業は富山に北陸を統括する拠点を置く傾向がありそうだし、北陸を代表する工 業県としての富山の地位も関係しているのかもしれない。一方、金沢には例えば食品会社や弱電系メーカーなどの末端商品を販売する企業が北陸を統括する支店 を置く傾向が読み取れる。このように北陸を代表する都市と言えば金沢が強く想起されがちだが、富山も北陸を統括する機能の一部を担っている点は注目すべき だろう。
 富山地方鉄道の話からは些かズレてしまったが、富山の持つ拠点性を再考してみるのも富山地方鉄道の活性化に役立つかもしれない(笑)。北陸地方の交通網 は北陸新幹線の開業によって大きな変化が訪れるだろうが、その際に富山の拠点性が弱まることは、即ち富山地方鉄道の経営の更なる弱体化にも繋がる危険があ ると も考えられるので、注視していきたいと考えている。

 鉄道線と軌道線についての各論はそれぞれ下記の別ページで展開していく。

鉄道線についてはこちら

軌道線についてはこちら


2.富山地方鉄道の経営概況

▼富山地方鉄道、5期ぶり増収 10年度、環状化で旅客増  (2011年5月26日『朝日新聞』)

 富山地方鉄道は25日、2010年度の決算を発表した。路面電車「セントラム」が一昨年末に富山市内で環状化した効果が年間を通して表れ、営業収入が5 期ぶりに増えた。一方で、東日本大震災で東北や東京を結ぶ高速バスの乗車人員が減ったりツアーがキャンセルされたりして、計1,600万円程度の損失が出 た。
 営業収益は約61億5,900万円で前年より約2,500万円増えた。営業費は、経費節減に努めた半面、原油価格の高騰などもあり約61億8,500万 円。そ の結果、経常損失は約1億6,000万円になった。経常ベースで損失が出るのは3期連続だ。ただ、踏切工事などへの自治体からの補助金もあり、純利益は約 3,400万円になった。
 営業収入の増加の一つの要因は、富山市の路面電車の環状化だ。10年度の市内電車の旅客輸送人員は前年比7%増の402万3千人。特に定期を使わない利 用者が前年より1割ほど増えており、同社では、環状化によって買い物や観光で乗車した人が多かったとみている。
 11年度の見通しについては東日本大震災の影響が出て、当初4千万から5千万円とみていた経常損失が増える見込みだという。記者会見した川岸宏社長は 「貸し切りバスの需要が落ち込んでおり、夏ごろまでは震災の影響が出るだろう」と話し、宅地開発など交通事業以外でも、利益幅を増やしたいとした。


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