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(番外編)広島シティネットワーク
目 次
1.広島シティネットワークの概要
2.駅別乗車人員の推移
3.ダイヤの変遷
4.新駅設置や駅の整備、路線延伸などの利用促進策
5.連続立体交差事業
6.広島駅の改良
7.広島空港の鉄道アクセス構想

車内に掲げられた広島シティネットワークエリア  2011.12(天神川駅にて)

1.広島シティネットワークの概要   
 「広島シティネットワーク」とはJR西日本が広島都市圏の在来線に対して、京阪神圏の「アーバンネットワーク」に倣って付けられた愛称で、2002(平 14)年10月のダイヤ改正から使われ始めた。しかし広島駅を中心に放射状の路線網となっているため、アーバンネットワークのように大都市近郊区間は設定 されてい ない。この愛称には、「100万都市広島に相応しい都市型鉄道」 の構築を目指すという意味が込められていたのだが、近年はその思想とは裏腹にダイヤ改正のたびに減便や快速列車の廃止などが実施され利便性が大きく低下し ているほか、新型車両への更新も全くされない状況が続く(※但し2014年度から新型車両に更新予定)など、アーバンネットワークとは対照的な状態となっ ている。

 そのためこのような惨憺たる広島シティネットワークを含むJR西日本広島支社管内の状況について、ネット上では「國鐵廣島」「酷鐵廣島」などと揶揄され ており、広島地区の在来線(特に山陽本線)が地方都市圏屈指の利 便性を誇っていた時代はいつの間にか過ぎ去り、老朽化した電車を精一杯補修・塗装しつつ減便ダイヤに慄きながら走らせているような状態だ。 JR西日本のこのような営業姿勢に対しては苦言を呈さざるを得ないが、一方でJR西日本も純粋な民間企業であり、JR東日本やJR東海と比べると相対的に 経営体力が弱く、収益の基盤が京阪神圏にある以上は広島シティネットワークへの投資は慎重にならざるを得ないことも理解はできる。そういった観点からする と、行政側もJR西日本に対して積極的に支援をしていくという体制を作っていくことで、広島シティネットワークがそもそも目指していた都市型鉄道の構築が 可能になると思われる。税金を投入するということになると、眉をひそめる市民もいるだろうが、本来交通機関というのは公共性の非常に高いものであり、市場 原理に委ねるだけではサービスやインフラのレベルを維持・向上することができないならば、税金を活用することは必要であろう。大事なのは戦略的に税金を活 用できるかという点である。この点で、広島空港アクセス鉄道構想や海田市〜向洋駅間の連続立体交差事業の問題等で垣間見える広島県や広島市などの行政当局 のゴタゴタぶりには疑問を感じることは少なくない。「広島シティネットワーク」の名に相応しい鉄道へと飛躍して欲しいという願いを込めて、このページは作 られている。

 それではまず、広島シティネットワークがこのような縮小均衡とでも言うべき状態に陥るまでの歴史を俯瞰しておきたい。地方都市圏の在来線の利便性向上に 先鞭を付けた「広島シティ電車」の誕生は1982(昭57)年11月のダイヤ改正からなので1980年代以降の歴史を纏めることにする。その際に地方中枢 都市の4都市、即ち札幌、仙台、広島、福岡の各都市圏JR在来の状況と比較することで、検討を深めていきたい。

広  島
札   幌
仙   台
福   岡





80



81.7呉駅橋上駅舎化

82.11山陽・広島〜岩国間で15分間隔
に増発。「広島シティ電車」と命名
83.3芸備・下深川駅橋上駅舎化



85.3
山陽・新井口駅開業
80.10千歳・千歳空港駅(現・南千歳駅)開業

81.11
札沼・北海道医療大学前駅開業
82.3千歳・恵み野駅開業


84.2函館・千歳線などで増発。「くる来る電車ポプ
ラ号」と命名
84.9
函館・森林公園駅開業
85.10函館・星置駅開業
86.6札沼・百合が原駅開業
86.11函館・稲穂、稲積公園、発寒、発寒中央、
高砂、千歳・平和、札沼・新川、太平、あいの里
教育大駅開業

81.4仙石・中野栄駅開業
81.11西塩釜駅〜東塩釜駅が高架・複線化
82.4東北・新利府駅開業

83.10
仙石・最高速度が85km/h⇒95km/h に
84.2
仙山・北山、国見駅開業


85.3
東北・岩沼〜松島で増発。「グリーン
ライナー」と命名
85.4
東北・館腰駅開業

87.3仙石・東矢本駅開業




83.3筑肥・姪浜駅〜唐津駅電化、福岡市
地下鉄に乗り入れ

84.2鹿児島・福間〜博多などで増発。「マイ
タウン電車」と命名
85.4勝田線が全線廃止
86.7筑肥・姪浜駅〜下山門駅が複線化


87.3鹿児・笹原、篠栗・門松駅開業





80




90




88.4
山陽・宮内串戸駅開業
89.8山陽・中野東、阿品駅開業



91.3可部・可部駅以南の全列車が
広島駅乗り入れ
92.3呉・呉ポートピア駅開業

94.8可部・大町駅開業、緑井駅に
交換設備設置

96.3呉・広駅〜広島駅に快速設定

99.2呉・かるが浜、水尻駅開業

88.11
琴似駅〜札幌駅が高架化、八軒駅開業



90.3千歳・サッポロビール庭園駅開業


92.7
千歳・新千歳空港駅開業

94.11桑園駅〜札幌駅が3線化
95.3函館・ほしみ駅開業、札沼・太平駅〜篠路
駅が複線化

97.3
札沼・篠路駅〜あいの里教育大駅が複線化
99.8札沼・新川駅〜新琴似駅が高架化
87.6仙山・国見駅列車交換設備供用開始
88.8
常磐・逢隈駅開業
88.11
仙山・東照宮駅開業


90.3仙山・719系運用開始
91.3仙山・葛岡駅開業










88.3鹿児・教育大前、篠栗・柚須、長者原、
香椎・香椎神宮駅開業
89.3鹿児・九産大前、春日、都府楼南駅、
香椎・須恵中央駅開業
90.3鹿児・けやき台駅開業
91.3鹿児・吉塚駅〜博多駅が3線化
91.9鹿児・千鳥駅開業

93.3福岡空港駅が開業し筑肥線乗り入れ
94.3香椎・舞松原駅開業




99.12筑肥・今宿駅〜周船寺駅が複線化





00




00.3山陽・前空駅開業



02.3
呉・新広駅開業
03.7山陽・横川駅新駅舎使用開始
03.12可部・可部駅〜三段峡駅廃止

04.3
山陽・天神川駅開業




07.9広島圏にICカード「ICOCA」導入

08.3
山陽・和木駅開業、可部・七軒
茶屋駅ホーム延伸し移転
08.4呉・矢野駅橋上駅舎化
00.3札沼・八軒駅〜太平駅が複線化




03.3
札幌駅にJRタワー開業









08.10札幌圏にICカード「Kitaca」導入




11.1
函館・白石駅の橋上駅舎使用開始
11.10
函館・野幌駅が高架化
12.6札沼・桑園〜北海道医療大学が電化
00.3仙石・仙台駅〜宮城野駅地下化、
あおば通駅まで延伸
01.4仙山・愛子駅の駅前広場使用開始
01.9東北・国府多賀城駅開業
02.11仙石・205系導入開始
03.7東北・名取駅が橋上駅舎化、仙山・北山
駅の駅舎改築
03.10仙台圏にICカード「Suica」導入
04.3仙石・小鶴新田駅開業
05.3仙山・陸前落合駅橋上駅舎化
06.9東北・長町駅付近高架化
07.3仙台空港鉄道が開業し直通運転開始
東北・太子堂駅、仙山・東北福祉大前駅開業
07.4仙山・E721系が運用開始
07.11仙石・中野栄駅の駅前広場使用開始





11.6仙石・陸前高砂駅新駅舎使用開始

12.4
仙石・多賀城駅高架化(3番線未開通)
00.1筑肥・下山門駅〜今宿駅、周船寺駅〜
筑前前原駅が複線化
01.3鹿児・弥生が丘駅開業
01.10篠栗・全線電化

03.7鹿児・千早駅開業


04.3鹿児・箱崎駅〜博多駅が高架化完成
05.9筑肥・九大学研都市駅開業







09.3
鹿児・ししぶ駅開業、福岡圏にICカード
「SUGOCA」導入
10.3
鹿児・新宮中央駅開業
11.3
博多駅にJR博多シティ開業


広島駅 2011.12

札幌駅 2013.6

仙台駅 2012.3

博多駅 1994.3


▼広島圏通勤にICカード JR西日本 (2006 年2月24日『中国新聞』

▽来春、在来線70駅に
 JR西日本は、広島都市圏を中心とする在来線の約70駅に、来春をめどに自動改札機とICカードシステムを導入する方針を固めた。投資額は三十数億円。 完成後は切符の磁気化で改札口が効率化され、ICカード利用者は、カードを自動改札機にかざすだけでスピーディーに乗降できるようになる。導入されるの は、関西圏に次いでJRの在来線が多い「広島シティネットワーク」内の55駅とその周辺部。

 カードは、同社発行の「ICOCA(イコカ)」。駅に設置する入金機などで事前にカードに入金しておくと、自動改札口を通過する時に乗車・下車駅のデー タを読み取って運賃分を引き落とすため、乗車前に切符を購入する必要がなくなる。定期券では、区間外への乗り越しも自動的に精算される。関西圏の私鉄など が導入している後払い方式のカードと違い、発行の際の与信審査が必要ない。

 交通系ICカードは首都圏、関西圏のJRや私鉄が既に導入。相互利用が進んでいる。「イコカ」は2003年11月から関西地区で先行導入し、05年11 月9日現在約213万枚が発行されている。広島地区で発行されるカードは、首都圏、関西圏のJRや関西地区の私鉄、大阪市営交通のバス・地下鉄でも利用で きる。JRは、改札口の効率化で人件費の抑制が図れる。JR西日本の関西圏以外へのICカード導入計画が明らかになったのは初めて。(山本浩司)

▽クリック 広島シ ティネットワーク
 広島駅を中心に在来線の30分圏内を指す。岩国、白市(山陽 線)、可部(可部線)、広(呉線)、狩留家(芸備線)の各駅に囲まれ計55駅がある。JR西日本広島支社は、あまり待たずに乗れて便利で分かりやすいダイ ヤ▽他の公共交通機関との良好な結節▽駅の利便性と機能向上、などによる「都 市型鉄道」を目指している。

▼広島・岡山イコカ導入へ JR西日本 (2006 年5月25日『中国新聞』

 JR西日本は24日、広島、岡山両支社の都市部の在来線135駅をエリアに、来夏をめどにICカード「ICOCA(イコカ)」を導入すると発表した。関 西圏以外での導入は初めて。導入するのは広島、岡山両都市圏を中心とした広島支社74駅と岡山支社61駅のエリア。山陽線の和気〜南岩国間、呉線と可部線の全線など10路線が対象になる。これに合わ せ、両支社管内の135駅で自動改札機313台が新設される。

 「イコカ」は前払い式のICカード。最初の購入時は1枚2千円で、残金が減ると各駅に置かれた機械で入金する仕組み。財布や定期入れに入れたまま改札機 にかざすだけで自動的に乗降区間を読み取り、運賃分が精算される。一般と定期券の2種類がある。

 関西圏では2003年11月から267駅で導入済み。広島・岡山のイコカは関西圏でも利用できる。JRは導入2年後で広島、岡山両都市圏で30万枚の売 り上げを見込んでいる。(和多正憲)
 ICカードエリアが南岩国駅までとなったことで、広島シティネットワークの西端が岩国駅から南岩国駅まで拡大された。

▼広島駅に自動改札機お目見え (2007 年4月14日『中国新聞』

 JR広島駅1階北口の在来線改札口で14日、自動改札機の使用が始まった。前払い式のICカード「ICOCA(イコカ)」が今夏から広島で利用可能にな るのに備えた切り替えで、JR西日本広島支社の在来線では初。7月までに管内255駅のうち74駅の在来線改札で自動化を進める。3台が稼働を始めた同駅 北口の改札口。乗客が定期券や切符を改札機に通して通過した。同駅は、他の改札口も今月中に自動化する。

▼山陽線に14年度から新型車両 (2013 年3月14日『中国新聞』

 JR西日本は、広島支社管内の山陽線白市〜岩国間に、2014年度から順次、新しい電車を投入する。同支社管内に新型車両が入るのは約30年ぶり。同社 の真鍋精志社長が13日、大阪市内で発表した中期経営計画(13〜17年度)の中で示した。

 新型車両は、傾斜のある山陽線向けに新たに設計。現在走っている115系車両と順次、入れ替える。具体的な投入スケジュールは今後、詰める。

 同支社管内への新しい車両は旧国鉄時代の1982年から83年にかけて投入して以来。製造後50年が経過している車両もあり、更新が課題となっていた。 JR西日本は広島支社管内に今ある自動列車停止装置(ATS)に替わる新しい保安システムを14年度から導入予定で、それに合わせて、新型車両を採用する ことにした。


2. 駅別乗車人員の推移  
@山陽本線  A呉線  B可部線   C芸備線

@山陽本線  
広島からの営業キロ
1985 年度
1990 年度
1995 年度
2000 年度
2005 年度
2010 年度
2011 年度
白  市
40.8
不 明
1,245
不 明
不 明
2,077
2,002

西 高屋
36.4
不 明
3,533
不 明
不 明
5,345
5,746

西  条
31.8
7,043
7,662
9,472
8,831
9,349
9,420

八 本松
25.8
不 明
6,045
不 明
不 明
4,935
5,011

瀬  野
15.2
2,423
2,694
2,767
2,729
2,944
3,303
3,344
中 野東
12.3

2,534
3,456
3,192
3,039
2,827
2,810
安 芸中野
10.3
3,873
3,316
3,317
2,907
3,005
2,915
2,885
海 田市
6.4
7,165
9,380
10,000
9,272
9,273
8,874
9,019
向  洋
4.1
9,036
12,224
13,073
12,807
9,504
9,141
9,476
天 神川
2.3




7,639
9,411
9,522
広  島
0.0
60,408
72,267
75,578
71,444
69,796
69,327
70,384
横  川
3.0
9,860
14,478
15,624
14,679
16,499
17,635
17,751
西 広島
5.5
6,800
9,909
10,490
9,837
9,326
9,159
9,114
新 井口
9.7
2,397
7,072
7,944
7,418
7,322
7,568
7,634
五 日市
12.1
7,464
11,173
13,126
12,117
12,376
12,731
12,757
廿 日市
15.5
4,398
3,807
3,958
3,899
3,463
3,325
3,324
宮 内串戸
17.1

3,359
4,462
4,723
4,645
4,958
4,961
阿  品
20.1

1,660
2,399
2,721
2,711
2,527
2,500
宮 島口
21.8
5,556
7,920
7,199
3,515
3,248
3,509
3,943
前  空
23.6



1,282
1,915
1,941
1,975
大 野浦
26.7
不 明
2,369
不 明
2,005
1,710
1,618
1,614
玖  波
31.7
不 明
2,398
不 明
不 明
2,105
1,931
1,915
大  竹
36.1
6,243
6,534
6,091
5,130
4,552
3,616
3,509
和  木
37.6





841
896
岩  国
41.4
不 明
8,779
8,137
6,936
6,475
5,818
5,779
南 岩国
46.0
不 明
2,882
2,961
2,473
2,256
1,915
1,861
広島からの営業キロ 1985 年度
1990 年度
1995 年度
2000 年度
2005 年度
2010 年度
2011 年度
(『広島県統計年鑑』など各自治体の統計書より作成)

A呉線  
広島からの営業`
1985年度
1990年度
1995年度
2000年度
2005年度
2010年度
2011年度
矢  野
9.0
3,414
4,910
6,566
6,942
7,148
7,816
7,897

11.6
不 明
3,939
不 明
不 明
不 明
不 明
不 明
水  尻
14.1



不 明
不 明
不 明
不 明
小 屋浦
16.3
不 明 1,006
不 明
不 明
不 明
不 明
不 明
呉 ポートピア
17.8


不 明
554
572
499
501
天  応
19.1
不 明
1,667
不 明
1,003
885
825
808
か るが浜
21.2



179
258
284
299
吉  浦
22.4
不 明
1,903
不 明
1,592
1,481
1,432
1,440
川 原石
24.7
不 明
527
不 明
807
699
687
678

26.4
14,019
17,204
16,480
13,577
13,098
12,324
12,285
安 芸阿賀
30.5
不 明
5,187
不 明
4,333
2,953
2,717
2,697
新  広
31.9




2,735
3,563
3,614

33.2
4,864
6,329
6,453
5,738
4,221
3,869
3,801
(『広島県統計年鑑』など各自治体の統計書より作成)

B可部線  
広島からの営業` 1985年度
1990年度
1993年度
1995年度
2000年度
2005年度
2010年度
2011年度
三 滝
4.1
160
274
260
377
456
427
495
497
安 芸長束
5.6
1,384
2,113
2,543
2,594
2,409
2,485
2,416
2,496
下 祗園
6.9
1,483
2,468
3,523
3,721
3,474
3,469
4,782
4,888
古 市橋
8.3
1,262
2,521
3,515
1,795
1,633
1,580
1,617
1,628
大  町
9.5



4,871
5,613
5,205
5,632
5,590
緑  井
10.3
893
1,696
2,150
1,543
1,506
2,192
2,461
2,418
七 軒茶屋
11.0
355
487
539
576
582
587
683
715
梅  林
12.6
397
631
932
939
1,150
1,160
1,211
1,216
上 八木
14.2
159
274
321
363
442
450
522
508
中  島
15.6
194
491
772
740
575
234
513
524
可  部
17.0
2,242
3,286
4,043
4,015
3,780
3,927
3,504
3,515
合  計
8,529
14,241
18,598
21,534
21,620
21,716
23,836
23,995
(『広島市統計書』より作成)

C芸備線  
広島からの営業` 1985 年度
1990 年度
1995 年度
2000 年度
2005 年度
2010 年度
2011 年度
矢  賀
2.2
547
750
885
926
738
838
843
戸  坂
7.0
771
1,140
1,347
1,503
1,473
1,558
1,573
安 芸矢口
9.8
1,227
1,743
1,840
1,989
1,913
1,925
1,907
玖  村
12.3
627
839
919
924
868
979
993
下 深川
14.2
987
1,376
1,671
1,803
1,987
1,768
1,736
中 深川
15.6
342
364
316
376
348
389
395
上 深川
18.4
219
367
325
390
369
331
338
狩 留家
20.6
238
232
212
226
246
220
228
合  計
4,958
6,811
7,515
8,137
7,942
8,008
8,013
(『広島市統計書』より作成)


3. ダイヤの変遷  
 ここでは広島駅を 基準に路線ごとの列車ダイヤの変遷を見ていく。尚、ダイヤの分析においては、平日ダイヤを基本とする。臨時列車の類は基本的に無視している。
 比較は、まずJR発足直後の1988(昭63)年9月、JR発足から10年経過した1997(平9)年4月、「広島シティネットワーク」のダイヤが最も 充実していたと思われる2007(平19)年4月、そして直近の2013(平25)年7月の4つの時期を選んで、各時刻表を参照して作成した。
@山陽本線  A呉線  B可部線   C芸備線

 また毎年のダイヤ改正における広島シティネットワークへの影響を新聞記事から纏めておく。
 初めて大幅な減便が実施されたのは、2010年3月13日ダイヤ改正である。
▼JR西が在来線の本数減へ (2009 年12月17日『中国新聞』

 JR西日本は、来年3月のダイヤ改正で、広島支社管内の山陽線や呉線など在来線で列車の運転本数を削減する。基幹の山陽線で列車の大幅な削減を実施するのは、1987年のJR発足以来初めて。 昨年秋のリーマン・ショック後の景気悪化で、収益の柱である山陽新幹線を中 心に利用客が激減したのが影響したとみられる。

 削減の対象路線は、山陽、呉、芸備、山口、山陰線など。利用客への影響を最小限にするため、主に早朝・夜間、土曜・休日に実施する予定だ。山陽線では、 広島発着の土曜・休日を中心に10本程度減らす。呉線でも同じく10本前後削減するほか、他の路線でも合わせて計10数本の運転をやめる方向だ。削減の一 方で、朝夕の通勤時間帯などで快速列車の停車駅を増やし、利便性の向上も図る。

 来春のダイヤ改正は、経営の柱でもある山陽新幹線の厳しい現状が影を落とす。広島支社では今年4月以降、新幹線を含む中長距離券の売り上げは毎月、対前 年を10%前後減少。11月までの今年度の売上累計は前年同期より60億円のマイナスとなっている。

▼28本削減 JRダイヤ改正 (2009 年12月19日『中国新聞』

 JR西日本広島支社は18日、3月13日のダイヤ改正の概要を発表した。山陽線で11本を削減するのをはじめ、呉線や芸備線など在来の計7路線で計28 本を削減する。

 基幹の山陽線で大幅な便数削減は1987年のJR発足以来初めて。広島〜岩国間や徳山〜新山口間などで昼間の快速や早朝、深夜の普通列車をなくす。呉線 は広島〜広間で昼間や深夜の計5本を減便。芸備線は2本、可部線は1本それぞれ深夜便を取りやめる。このほか、宇部線、山口線で各2本、山陰線で5本を削 減する。

 同支社は、在来線の利用客が92年のピーク時に比べ3割以上落ち込んでいるとし「利用実態に合わせた」と説明。通勤時間帯に、山陽線と可部線でそれぞれ 3本と2本の増発を盛り込んでいる。

 さらにエスカレート。
▼JR広島、最多の44本減便 (2011 年12月17日『中国新聞』

 JR西日本広島支社は16日、3月17日のダイヤ改正で、山陽線や呉線など在来線の計44本を減便すると発表した。1987年の同社発足以 来、最大の削減となる。一方、人気の高い山陽・九州両新幹線の直通列車「みずほ」「さくら」は増便する。同支社は「利用者数に合わせた措 置」と説明している。

 山陽線は3年連続の削減で、10本減らす。西条〜岩国間は、夕方の快速を廃止。呉線はデータイム(午前9時〜午後5時)で5本運転を取りやめるが、呉〜 広島間の快速は増便する。
 可部線は午後9時台で1本を削減。芸備線は備後落合〜三次間で早朝と深夜、データイムで計4本減便する。

 新幹線では、「みずほ」が1往復増の5往復、「さくら」は7往復増の18往復にし、利便性を高める。徳山の「のぞみ」停車も1本増やす。
 同支社によると、在来線の利用者はJR発足時から約3割減少した。少子化や道路整備の充実、リーマン・ショック以降の長引く不況が要因と分析している。

 まだまだ減便は続く。
▼呉線や山口線など本数削減へ (2012 年12月19日『中国新聞』

 JR西日本は、来年3月のダイヤ改正で、広島・山口両県エリアの在来線の運転本数を削減することが18日分かった。山陽新幹線では、岩国錦帯橋空港(岩 国市)開港への対抗策として、より利用しやすいダイヤ編成にする。

 同社は、今春のダイヤ改正で広島支社管内の山陽線、芸備線などで過去最多の44本を削減した。今回の見直しは、それ以外の輸送量が比較的少ない呉線と山 口線それぞれの一部区間や岩徳線などが対象とみられ、減便は全体で十数本程度の見込み。

 同社発足から25年。中国地方の在来線で利用者 が増えたのは、可部線だけで、列車本数と利用者数に差がある区間・路線が依然多い。今回の見直しもその差を埋めるのが目的で、土日祝日の朝 や平日の早朝、深夜などの列車が対象となる。

 一方、土日祝日の昼間の時間帯で利用が増えている山陽線では、広島駅を中心に4両編成の一部列車を8両編成にすることが検討されているという。
 また、山陽新幹線では、のぞみとこだまの接続向上や山口県内ののぞみ停車駅での停車本数を増やして、岩国だけでなく、広島・山口宇部両空港の東京便にも 対抗する。

▼JR西、新幹線を5本増発 (2012 年12月22日『中国新聞』

 JR西日本広島支社は21日、来年3月16日のダイヤ改正で、呉線、岩徳線、宇部線、山口線で計17本の運行を止める一方、呉線、山口線で新たに計7本 を設けると発表した。一方、新幹線は、岩国錦帯橋空港(岩国市)開港への対抗策として、のぞみなど5本を増発する。

 呉線の三原〜広間で上下2本を減らし、安浦〜広島間の下りを1本増やす。また土日祝日の朝夕の時間帯で、山陽線の上下5本を運休、呉線の上下7本を運休 か部分運休にする。一方、土日祝日のデータイム(午前9時〜午後5時)は、山陽線の上下3本で列車を4両から8両編成に増やす。

 岩徳線の岩国〜徳山間の上下4本、宇部線の新山口〜宇部新川間の下り1本と宇部新川〜宇部間の上下6本をそれぞれ削減。山口線は、山口〜益田間の上下4 本を減らし、山口〜宮野間で上下6本増やす。

 新幹線は、広島〜東京間ののぞみ上り1本、新大阪〜博多間のひかり上下2本、新大阪〜鹿児島中央間のさくら上下2本をそれぞれ増やす。広島駅に停車する こだま4本で、のぞみとの接続時間を10〜5分短縮。徳山駅に上下2本、新山口駅に下り1本ののぞみを新たに停車させる。


@山陽本線  

■山陽本線のダイヤ改正の概要
ダ イヤ改正
内 容
2002 年3月23日
山陽線は 広島〜岩国間で朝夕の通勤時間帯に快速列車を4本増便。さら に、広島〜五日市間も上り1本、下り2本を増発する。
(2001年12月15日『中国新聞』)
2004 年3月13日 広島〜岩 国間は快速「通勤ライナー」を午後6時から7時台にかけて4本 増発。通勤ライナーは、これまで通過していた新井口にも停車する。
2003 年12月14日『中国新聞』
2009 年3月14日
山陽線 は、朝の通勤時間帯に混雑する五日市〜広島間で上り普通列車2本を新設する。一方、利用の少ない昼間の快速「シティライナー」瀬野〜岩国間を3往復減ら す。
2008 年12月20日『中国新聞』
2010 年3月13日
基幹の山 陽線で大幅な便数削減は1987年のJR発足以来初めて。広島 〜岩国間や徳山〜新山口間などで昼間の快速や早朝、深夜の普通列車をなくす。
通勤時間帯に、山陽線で3本の増発。
2009 年12月19日『中国新聞』
2012 年3月17日
山陽線は 3年連続の削減で、10本減らす。西条〜岩国間は、夕方の快速 を廃止。
2011 年12月17日『中国新聞』
2013 年3月16日
土日祝日 の朝夕の時間帯で、山陽線の上下5本を運休。土日祝日のデータ イム(午前9時〜午後5時)は、山陽線の上下3本で列車を4両から8両編成に増やす。
2012 年12月12日『中国新聞』


<下 り>
 山陽本線の広島〜岩国間は、1982(昭57)年11月ダイヤ改正から「ひろしまシティ電車」と名付けられ、日中15分間隔運転を開始した。国鉄による 地方都市圏における国電型ダイヤ℃タ施の第一弾であった。結果は予想を上回る利用者を集め、1984(昭59)年2月ダイヤ改正では、広島〜岩国間で一 部大野浦折り返しとなっていたダイヤを岩国まで延長し、完全15分ヘッドとなった。更に1986(昭61)年11月ダイヤ改正では広島〜岩国間は10分間 隔に増発された。
 そんなわけで1988(昭63)年時点では、データイムは完璧なネットダイヤで10分間隔の運転となっている。ただ18時、19時台の夕ラッシュ時は運 転本数が減っているし、最終列車も23時半前と早く、大都市圏のダイヤと呼ぶには少し違和感も感じる。
 しかし1997(平9)年時点では、まず毎時6本のネットダイヤは維持されているが、微妙に完璧な10分間隔になっていない。ただ朝夕のラッシュ時の運 転本数は増加しているし、最終列車も30分以上繰り下がっており、より大都市圏らしいダイヤとなったと言えよう。
 2007(平19)年時点では、またガラっと変わって快速列車の運転が目につく。データイムは毎時快速1本、普通4本なので、10分間隔の運転よりも本 数は減ってしまった。しかし18時、19時の夕ラッシュには通勤快速が毎時4本も運転されており、利便性向上に対する意欲を感じることができ、1つの完成 形に到達したと言えよう。
 ところが2013(平25)年時点では、快速列車が全廃され普通列車も一部減っている。特にデータイムは毎時4本の運転となり、その内の1本は大野浦駅 止まりとなった。これはちょうど1982年11月の「ひろしまシティ電車」発足時の水準で、何と30年前のレベルに戻ってしまったのである…。広島都市圏 以外の主要な都市圏のJR線で、これほどの減量ダイヤを実施しているところは見当たらない。都市型鉄道≠目指していた「広島シティネットワーク」は、 看板倒れに終わっていると言わざるを得ないであろう。
 
大竹駅 2011.12

■1988.9 時刻表
5 時

6 時
27小
7 時
02由  20五 24下 34岩
45下 55岩
8 時
09岩  15岩 27岩 36下
51岩
9 時
05岩  15下 25岩 35小
45岩 55岩




毎時
05 15 25 35 45 55

18 時
05小  15岩 30徳 40岩
51小
19 時
00岩  15岩 30下 40岩
52岩
20 時
05柳  20岩 40岩 50小
21 時
05岩  20岩 40岩
22 時
00徳  21岩 42柳
23 時
06岩  28岩
※11時15、25、35、45、55分発は
水曜運休

■1997.4 時刻表
5 時
55小
6 時
26小  46南
7 時
02由  16五 26下 34岩 38五 45岩
54小
8 時
02岩  14岩 24下 32岩 45岩 56岩
9 時
08岩  18岩 29下 38岩 50岩
10 時
00下  07岩 17岩 27岩 38岩 48岩
58岩
11 時
06岩  16岩 26岩 36岩 46岩 58岩
12 時
06下  17岩 26小 38岩 46岩 56下
13 時
05岩  16岩 26岩 36岩 46岩 56岩
14 時
06岩  16岩 25岩 36岩 46岩 56下
15 時
06岩  16南 26下 36岩 47岩 58下
16 時
06岩  18岩 24下 36岩 46岩 58下
17 時
08岩  18岩 29徳 38岩 48岩 58小
18 時
08岩  18下 28岩 38岩 48小 58岩
19 時
08岩  20岩 29岩 39岩 50岩
20 時
02柳  15岩 36岩 46小
21 時
00岩  20柳 43岩
22 時
03徳  20岩 45柳
23 時
16岩  38岩
0 時
03岩
※11時16、26、36、46、58分発は水曜運休
■2007.4 時刻表
5 時
51下
6 時
25山  43南
7 時
01由  17下 20五 25岩 39岩 46五 51岩
8 時
00快シ山 06山 14五 20岩 34岩  43五
50岩
9 時
00快シ下 06岩 20岩 30快シ下 35岩 49岩
10 時
00快シ下 05岩 19岩 30快シ徳 36岩 49岩




毎時 00快シ 05 20 35  49

15 時
00快シ山 05南 19岩 30快シ下 35南 49岩
16 時
00快シ下 05岩 20岩 30快シ下 35岩 50岩
17 時
00快シ下 05岩 20岩 30快シ山 35岩 50岩
18 時
00快通下 05岩 14快通岩 20岩 30快通
35岩 45快通南 50岩
19 時
00快通徳 05南 15快通岩 20岩 30快通
35岩 45快通岩 50岩
20 時
02快通下 07岩 20岩 25五 35柳  51岩
21 時
00快通山 06岩 24岩 40岩 59徳
22 時
18岩  38岩 58岩
23 時
19岩  45岩
0 時
03岩
※快速シティライナー:広島〜岩国間は横川、西広島、新井口、
五日市、宮島口に停車
※快速通勤ライナー:広島〜岩国間は快速シティライナーの停車駅
と宮内串戸に停車
■2013.7 時刻表
5 時
53下
6 時
14五  27山 41南 58岩
7 時
06下  15五 24岩 33五 39岩 46五
51岩
8 時
00岩  06岩 14五 20岩 34岩 45五
51南
9 時
00岩  09岩 16岩 26岩 36岩 50岩
10 時
00岩  15岩 30岩 51岩
11 時
00大  15岩 30岩 49岩
12 時
00大  15岩 33岩 49岩
13 時
00大  18岩 30岩 44岩
14 時
00大  15岩 30岩 44岩
15 時
00大  13岩 30岩 46岩 56岩
16 時
05岩  19岩 29岩 35南 51下
17 時
00岩  10岩 17山 30岩 35岩 50岩
18 時
00下  06岩 13大 20岩 30山 35岩
48南
19 時
00徳  05岩 13山 20五 30岩 44下
52岩
20 時
00岩  08岩 18岩 30徳 40岩 55岩
21 時
11岩  30岩 45徳
22 時
03岩  27岩 51岩
23 時
23岩  48岩
0 時
07岩
行き先
五:五日 市 大:大野浦 岩:岩国 南:南岩国 由:由宇 柳:柳井 徳:徳山 小:小郡 山:新山口 下:下関

 広島〜岩国間は高速バスの運行が2006(平18)年3月から始まっている。広島〜呉間は高速バスに利用者が流れ、呉線の利用者が減って いるというが、山陽本線でも同じような事態が起きているのかもしれない。
▼高速バス客に駐車場開放 岩国 (2005 年12月20日『中国新聞』

▽パークアンドライド 岩国市が2ヵ所

 岩国市と広島市を結ぶ高速バスが22日から運行するのに伴い、岩国市は市有地2カ所をマイカーの駐車場として無料開放し、バスに乗り換えてもらう「パー クアンドバスライド」を実施する。高速バスの利用促進が目的で、山口県内の自治体が導入するのは珍しい。

 無料駐車場は、国道2号沿いにある同市関戸の市関戸倉庫と同市日の出町の市交通局の敷地。それぞれ40台分と10台分を確保し、関戸倉庫は終日、交通局 は午前6時から午後10時まで開放する。利用者は駐車場にマイカーを置いて、近くのバス停から高速バスに乗る仕組み。通勤通学客のほか、交通の便が悪い市 北部の住民の利用を見込んでいる。

 市交通局は来年3月から、JR岩国駅と広島市中区の広島バスセンターをつなぐ高速バスを、防長交通(周南市)と共同運行する。防長交通が先行して運行す るため、前倒しでパークアンドバスライドの実施に踏み切った。市交通局は「高速バスの需要を掘り起こしたい」と期待している。(川井直哉)



<上 り>
 広島〜岩国間の「ひろしまシティ電車」の成功によって、1984(昭59)年2月ダイヤ改正では広島〜西条間でもデータイム1時間に1本から1〜2本へ の増発が行われ、1986(昭61)年11月には西条から西へ2駅の白市まで延長の上、20分ヘッドとなった。
 1988(昭63)年時点では、そのダイヤが踏襲されているが終電が22時ジャストと早いなど、広島〜岩国間と比べると格段 に利便性は落ちる。
 しかし1997(平9)年時点では様相は大きく変わり、日中は毎時快速2本、普通3本体制となり、終電も岩国側と同じ0時過 ぎになるなど大都市圏らしいダイヤへと変貌している。これは東広島市に代表される沿線の都市が広島のベッドタウンとして急成長した影響と思われる。またこ の頃は、土曜休日運転のため下記の時刻表には記載していないが、広島〜東福山間に快速「スーパーラビット」が2往復設定されていたことも注目される。広島 〜三原間はノンストップ(約1時間)と停車駅が少なく、表定速度が70km/hを超える俊足で高速バスに対抗しようとしたが、いかんせん2往復が土曜休日 のみの運転という中途半端さが受けなかっ たのか数年で姿を消してしまった。
 2007(平19)年時点になると、日中の快速が減便されたがその分は普通列車に置き換わっており、むしろラッシュ時間帯は増発されており、広島〜岩国 間同様にこの頃のダイヤが最も完成された形であったと言えそうだ。
 2013(平25)年時点では、岩国側と同様に快速は全廃。日中は毎時4本体制となった。広島シティネットワークの東端の白市駅は広島空港へのアクセス 拠点として期待されているのだが(7項参照)、そもそも肝心の山陽本線のダイヤが減便傾向にあるのでは、鉄道によるア クセス強化には不安がつきまとう状況である(空港アクセスとしては毎時4本が確保されていればとりあえず充分だろうが)。

向洋駅 2011.12

1988.9時刻表
5時

6 時
10岡  20白 43白 57白
7 時
06岡  29白 53糸
8 時
13白  31岡 38白



毎 時 07 27 47
12 時
07岡  47白
13 時
07岡  27白 48岡
14 時
07白  27岡 50白
15 時
07糸  28白 48糸
16 時
08岡  27糸 47白
17 時
09岡  28糸 48岡
18 時
07白  27糸
19 時
00白  27岡 46白
20 時
24糸  46白
21 時
14岡
22 時
00白
※12時47分発は水曜運休

■1997.4 時刻表
5時

6 時
06岡  15白 41白 54白
7 時
05岡  21白 34安 40白 54糸
8 時
12岡  20安 24白 42白 49
9 時
06岡  17白 27岡 37白 55
10 時
00白  15白 25岡 35白 55
11 時
01白  15白 26岡 38白 55
12 時
01白  15白 25糸 35白 55
13 時
01白  15白 25岡 35白 56
14 時
01白  15白 25岡 35白 55
15 時
01白  15白 25岡 36白 55
16 時
01白  15白 25糸 35白 56
17 時
03白  20白 37岡 45白 58白
18 時
18岡 25白 47岡
19 時
04白 18岡 26白 45糸
20 時
08白 25岡 34白 50白
21 時
16岡  35白 55糸
22 時
14白  51糸
23 時
38白
0 時
03白
※12時15、25、35分発は水曜運休
※快速は広島〜西条間ノンストップ

■2007.4 時刻表
5 時
53糸
6 時
11西  30白 37赤 51白
7 時
03岡  17西 36白 54糸
8 時
12瀬 20快シ岡 26白 43岡 58白
9 時
08白  14瀬 23快シ岡 34白 43瀬  53快シ
10 時
02白  14瀬 23快シ岡 33白 47岡
11 時
02白  14瀬 24快シ岡 33白 49岡
12 時
04白  14瀬 24快シ糸 33白 48岡
13 時
02白  14瀬 23快シ岡 33白 48岡
14 時
04白  14瀬 24快シ岡 33白 44瀬  53快シ
15 時
01白  14瀬 23快シ岡 36白 43瀬  53快シ
16 時
01白  14瀬 22快シ糸 35白 44瀬  53快シ
17 時
01白  14瀬 22快シ糸 35白 43瀬  52快シ
18 時
01白  09西 20快通戸 24白 39西  50快通
56白
19 時
09西 19快通糸 24白 41西 51快通
20 時
03白  19岡 33白 50西
21 時
00快通糸 20岡 36白 58糸
22 時
19白 
23 時
01糸  43白
0 時
04西
※快速シティライナーは広島〜瀬野間ノンストップ
※快速通勤ライナーは広島〜八本松間ノンストップ、但し
18時20分発
及び19時19分発は海田市にも停車

■2013.7 時刻表
5 時
53糸
6 時
13西  35和 42白 52白
7 時
02岡  18白 29西 45糸 55白
8 時
12糸  27白 45糸
9 時
01白  15糸 31白 46糸
10 時
02白  13糸 34糸 52白
11 時
04白  17糸 34白 43糸
12 時
04白  17糸 34白 47糸
13 時
04白  18糸 34白 47糸
14 時
04白  17糸 34白 47糸
15 時
04白  14岡 25白 45岡 55白
16 時
14糸  22白 37瀬 45岡
17 時
01白  10西 20糸 35白 42西
51糸
18 時
00白  10岡 20西 23白 42岡
52西
19 時
01白  10糸 25白 43糸
20 時
02白  21糸 33白 54糸
21 時
03西  20岡 38白
22 時
00糸  23白 40糸
23 時
07白  41白
0 時
08西
行 き先 安:安芸 中野 瀬:瀬野 西:西条 白:白市 糸:糸崎 岡:岡山 戸:瀬戸 和:和気 赤:播州赤穂



A 呉線  
 呉線は1988(昭63)年の時点で日中毎時3本のネットダイヤとなっており利便性は高い。尚、同時期の可部線も日中毎時3本と同レベルである。
 1997(平9)年時点では毎時3本の普通列車+毎時1本の快速列車となって利便性が増している。
 2007(平19)年時点では、普通列車が毎時2本に減ったが快速が毎時2本となり、途中の利用者の少ない駅は不便になったものの、呉駅や広駅といった 主要駅の利便性は増していると言えそうだ。また夕方のラッシュ時の列車本数が増加しており、特に坂駅行きの列車の増加が目立つ。広島都市圏の拡大に伴い坂 駅は利 用者が増加しているものと思われる。しかし近年の坂駅の乗車人員数のデータが入手できないため(2項のA参 照)、 残念な がらどのように増加しているか数字から確か めることはできていない。
 2013(平25)年時点では、日中の普通列車が毎時1本にまで削減されてしまった。また快速・安芸路ライナーの停車駅が変わっており、天神川駅は通過となり、海田市駅と吉浦駅に停車するように なった。この変化は広島〜呉間の高速バスとの競争激化に伴い、快速は速達性よりも途中駅からの集客に舵を切ったのかもしれない。高速バスは広島都心部に直 結しているだけに呉線は競争に不利であろう。
 また気になるのは、20時台まで快速が走り、夕ラッシュ時は毎時6本程度の運転本数が確保されているのだが、21時台からは毎時2本程度に運転本数が急 減している点だ。大都市近郊ならばこの時間帯にも毎時3本程度は運転していても良さそうなものだ。

天神川駅を発車する快速・安芸路ライナー  2011.12

■1988.9 時刻表
5 時
56岡
6 時
15糸  54岡
7 時
03三  17広 36糸 59広
8 時
08三  27三 58広
9 時
18糸  38広 58広

この間

毎時 18 38 58

15 時
18三  39広 58糸
16 時
18広  38広 58糸
17 時
18広  38糸 57広
18 時
20安  47糸
19 時
07広  32三 53広
20 時
14広  40糸
21 時
04広  30広 57竹
22 時
38広
23 時
27広

■1997.4 時刻表
5 時
54岡
6 時
12広  51糸
7 時
02三  25広 43広 49坂
58広
8 時
08三  28広 46広
9 時
08広  32広 49三
10 時
07広 28快広 31広 48広
11 時
05広 28快広 32広 48広
12 時
07三 28快広 31三 47広
13 時
07広 28快広 31広 49広
14 時
09広 28快広 31広 47広
15 時
07糸 28快広 31広 47三
16 時
07広 28快広 31広 50糸
17 時
08広 30快広 33糸 48広
18 時
08安  15坂 28三 54広
19 時
09広  28坂 37三 48広
20 時
13広  37広 55広
21 時
11広  38広
22 時
08竹  32広
23 時
00広  41広
0 時
06広
※快速:広島〜呉間はノンストップ
■2007.4 時刻表
5 時
41岡
6 時
06糸  33広 41坂
7 時
00三  09坂 20広 39広 46坂
8 時
07三  15坂 30広 48広
9 時
03呉 28快安ラ広 39広 58快安ラ
10 時
09呉 28快安ラ広 38広 58快安ラ
11 時
09呉 28快安ラ広 39広 58快安ラ
12 時
08呉 28快安ラ広 39広 58快安ラ
13 時
09呉 28快安ラ広 39広 58快安ラ
14 時
09呉 28快安ラ広 39広 58快安ラ
15 時
08呉 28快安ラ広 33広 47広
16 時
05呉 27快通ラ広 31糸 47安
17 時
05広 26快通ラ広 31安 46広 54坂
18 時
06快通ラ広 13安 27広 35安 47快通ラ
52広
19 時
06広  13坂 28快通ラ糸 31広 46 広 55坂
20 時
08快通ラ広 12広 26広 37坂 48快通ラ
54広
21 時
15安  44広
22 時
10竹  43広
23 時
14広  47広
0 時
07広
※快速安芸路ライナー:広島〜呉間は天神川、矢野、坂に停車
※快速通勤ライナー:
広島〜呉間は矢野のみ停車
■2013.7 時刻表
5 時
45岡
6 時
04糸  18坂 31三 59広
7 時
08坂  21広 38広 48坂
8 時
07広  15坂 32広 48広
9 時
09呉 28快安ラ広 39広 58快安ラ
10 時
10呉 30快安ラ広 39広
11 時
00快安ラ広 30快安ラ広 39広
12 時
00快安ラ広 30快安ラ広 40広
13 時
00快安ラ広 30快安ラ広 40広
14 時
00快安ラ広 30快安ラ広 39広
15 時
00快安ラ広 09呉 28快安ラ広 33広 48広
16 時
06呉 28快通ラ広 31糸 49安
17 時
06広 26快通ラ糸 32広 46広
18 時
06快通ラ糸 13広 27広 35坂 48快通ラ
55広
19 時
06広  15坂 30快通ラ三 33広 50 広 55坂
20 時
09快通ラ安 12広 26広 36坂 50快通ラ

21 時
00広  34竹
22 時
05広  35安
23 時
12広  34広
0 時
05広
※快速安芸路ライナー:広島〜呉間は海田市、矢野、坂、吉浦に停車
※快速通勤ライナー:
広島〜呉間は矢野のみ停車
行き先
坂:坂  呉:呉 広:広 安:安浦 竹:竹原 三:三原 糸:糸崎 岡:岡山

 広島〜呉間は高速バスが頻発しており、呉線の利用者減の一部は高速バスへの移行が影響しているものと思われる。
▼広島呉 道路経由バス、平日増便 11日から (2003 年9月3日『中国新聞』

■買い物客に焦点

 広島市と呉市を広島呉道路(クレアライン)経由で結ぶバスが、11日から平日だけ10往復半増え、1日63往復になる。午前中に広島に着く便は、買い物 客らのニーズに合わせ、行き先を広島バスセンターから八丁堀に変更する。

 同路線は、広島電鉄と中国ジェイアールバス、呉市交通局が共同運行。前回増発した1999年度以降、利用者が毎年4〜10%ずつ増えており、利便性向上で一層の需要の掘り 起こしを狙う。
 増発は、比較的便数の少ない平日の午前11時〜午後4時台が中心。毎時1、2本ずつ増やし、運行間隔を最大30分から20分に縮める。

 広島行きの終発を40分遅くし、呉本通六丁目午後10時発の便を設定。呉名物の屋台などを訪れる観光客らの滞在時間延長が可能になる。呉行きの広島バス センター始発も15分早め、午前6時40分になる。土曜・休日は、1日43往復で変わらない。

 同路線は、96年8月に25往復でスタートし、段階的に増発。2002年度の1日の利用者数は2352人で、96年度の1.8倍に伸びた。市交通局では、100円の収入を得るのに 67.6円の経費で済むドル箱路線に成長している。


B可部線  
 可部線は広島駅の1つ西隣の横川駅から分岐する。ちょうど札沼線が札幌駅の隣の桑園駅、篠栗駅が博多駅の隣の吉塚駅から分岐するのと似たロケーション だ。そして横川駅も、桑園駅や吉塚駅と同様にサブターミナル♂w的な機能を有し、利用者が比較的多いという点でも似ている。しかし札幌〜桑園間、博多〜 吉塚間はいずれも1990年代に3線化されダイヤ 編成に柔軟性を持たせたのに対して、広島〜横川間は未だに山陽本線の複線だけのままである。まぁ、3線化せずとも容量に余裕があるということかもしれない が、ラッシュ時の可部線と山陽本線の本数を見るとそんなこともないように思われる。願わくは広島〜横川間を可部線と山陽本線の方向別複々線化し、海田市〜 広島間の複々線と合わせて運用すれば、広島シティネットワークの面目躍如といった感があるのだが(笑)。

横川駅に到着する可部行き電車  2011.12
 さて、1988(昭63)年時点では、可部線は広島駅始発が28本に 対し横川駅始発が25本もあった。そのため下記の時刻表は1988年だけは横川駅発の時刻を載せた。この当時はラッシュ時とそれ以外の時間での運転本数に あまり差が無く、特に夕方のラッシュに関しては列車本数が日中と全く同じである。ただネットダイヤにしようという意識は高く、既に便利な水準に達している と言えよう。
 しかし1997(平9)年時点では、まず全ての可部線の列車が広島駅まで直通するようになり、列車本数も大幅に増加している。特に15時〜18時は 1988年当時と比べると列車本数が倍増している。ちょうどこの時期は可部線の利用者が増え続けていた時期でもある(2項 のBを参照)。
 そして2007(平19)年時点になると15時台や17時台で列車本数が減っていることが分かるが、まぁ1996年当時が多過ぎた感じもするし、それほ ど不便になったようには見えない。通勤ライナーと呼ばれる快速が設定されていることも特筆される。広島〜可部間は営業キロで17km程度と近いのだが、可 部線が単線で行き違いが必要ということもあってか所要時間は40分前後もかかる。しかし通勤ライナーは、広島〜可部間の横川、安芸長束、下祗園、大町、緑 井だけに停車し、30分弱で 走破。時間短縮効果はけっこう大きい。
 ところが2013(平25)年時点では通勤ライナーは廃止されてしまっている。全体的な列車本数が殆ど変っていないのは、可部線沿線は広島シティネット ワークの中では珍しく利用者数が増加傾向(2項のBを参照)だからであろう。一方、気になるのは横川駅で5分前後 の停車をする列車が何本かあることだ。かつて広島駅まで直通していなかった列車があった名残のようにも感じるが、広島駅まで行く利用者にしてみれば不愉快 な長時間停車である。横川駅の乗車人員数が伸びているのは(2項の@を参照)、広 島電鉄の横川電停改良と都心直通系統(7系統)の設定が大きいと思われるが、同時に可部線のこのような不便さが横川駅で広島電鉄乗り換えを誘発し ている可能性もありそうだ

■1988.9 時刻表(横川発)
5時

6時
04可  33可 44古 59可
7時
04古  30可 35古 51可

8時
05可  18古 25三 53可
9時
16可  27可 50可
10時
10可  30可 50可
11時
10 可 30可 50可
12時
10可  30可 56可
13時
16可  36可 56可
14時
16可  36可 56可
15時
16可  36可 56可
16時
16可  36可 56可
17時
16可  36可 57可
18時
16可  36可 56可
19時
16可  36可 52三
20時
17可  33可 51可
21時
25 可 54可
22時
18可  55可
23時
30可
■1997.4 時刻表
5時

6時
01可  13緑 20可 31緑 44可 49梅
7時
04可  11緑 19可 28緑 42可 51緑
59可
8時
09緑  22可 37緑 47可
9時
04可  22可 44可
10時
11 可 31可 51可
11時
11可  31可 51可
12時
08可  31可 51可
13時
07可  31可 48加
14時
11可  31可 51可
15時
01緑  08可 21緑 29可 41緑 49可
16時
01緑  09可 21緑 30可 43緑 51可
17時
01緑  11可 21緑 31可 41緑 51可
18時
01緑  11可 21緑 31可 41緑 51可
19時
01緑  12可 31可 47可
20時
13可  31可 51可
21時
11 可 40可
22時
16可  57可
23時
46可
■2007.4 時刻表
5時
58可
6時
12緑  18可 30緑 41可 49梅
7時
03可  10梅 22可 29緑 42可
53緑
8時
02可  08緑 26可 37緑 46可
9時
08可  23可 40可
10時
07 可 27可 46可 
11時
07可  27可 46可
12時
07可  27可 46可
13時
07可  27可 46可
14時
07可  27可 46可
15時
07可  21可 32緑 55可
16時
02緑  14可 26緑 38可 47緑 57可
17時
12緑  26可 38緑 53可
18時
02緑  16可 26緑 39可 54快通勤ラ
19時
02可  11緑 24可 41快通勤ラ可 53可
20時
04緑  14可 28快通勤ラ可 37可 42緑
21時
02 可 21可 42可
22時
01可  22可
23時
01可  37可
0時
05可
■2013.7 時刻表
5時
43緑  57可
6時
08緑  17可 24緑 36可 44梅
7時
01可  11梅 21可 30緑 43可
53緑
8時
02可  08緑 25可 47可
9時
02可  23可 42可
10時
07 可 26可 46可
11時
07可  26可 46可
12時
07可  26可 46可
13時
07可  26可 46可
14時
07可  26可 46可
15時
07可  19可 51可
16時
03緑  15可 26緑 38可 49緑 57可
17時
14緑  26可 38緑 53可
18時
02緑  16可 26緑 37可 52緑
19時
02可  11緑 23可 39緑 50可
20時
04緑  13可 27可 47可 59緑
21時
15 可 27緑 49可
22時
13可  30可
23時
01可  30可
0時
04可
行き先
古:古市 橋 緑:緑井 梅:梅林 可:可部 加:加計 三:三段峡


C芸備線  
 JRが発足して間もない1988(昭63)年時点の芸備線は14時台 に広島駅発の列車が走らないなど、大都市近郊とは思えないダイヤであった。最終列車も22時台と早い。
 1997(平9)年になると全般的に列車本数が増えてきて日中は20〜40分間隔の運転頻度になっている。1年前の1996(平8)年時点では列車間隔 が1時間以上空 いていることもあったのだが、増発によってデータイム毎時2本体制となった。
 更に2007(平19)年では大きく改善されている。まず日中は急行や快速を含めてではあるが、ほぼ20分間隔のネットダイヤとなり、更に終列車も大幅 に繰り下がっており23時台後半となった。ようやく大都市近郊らしいダイヤになったと言えよう。
 ところが直近の2013(平25)年のダイヤは退化してしまっている。日中の11時〜14時台はきれいなネットダイヤではあるが、30分間隔に減便。ま た急行が無くなった分を快速で補っておらず、更に日中の三次直通の普通列車が消滅し、狩留家駅での乗り換えが必要となった。また終列車の行き先も志和口駅 から下深川駅に短縮されたため、中深川駅以遠は40分以上終列車が繰り上がった。同様に三次駅行きの終列車も繰り上がっているなど、広島近郊の減便を最低 限(?)に抑え つつ、狩留家以遠の三次方面の輸送を大幅に合理化していることが分かる。
 2項のCで見たように芸備線各駅の乗車人員数は、広島シティネットワークの各路線の中では最小クラスであり、近 年は増加のペースは鈍っている。特に下深川駅はピークを過ぎ確実に減少傾向を辿っているが、より広島駅に近い戸坂、安芸矢口は増加ないしは横這い傾向を 保っている点は留意すべきだろう。
 未だに老朽化した国鉄時代のディーゼルカーが鈍足で走っている芸備線に好んで乗りたいと思う利用者は多くはあるまい。結果的に芸備線沿線の住宅地は相対 的に人気が無いのではないか。せめて下深川駅までは電化を行い、日中でも 20分間隔の運転本数を維持するレベルになって欲しいところだ

広島駅に停車中の芸備線ディーゼルカー  2011.12

■1988.9 時刻表
5時

6時
05新  29狩
7時
19三  59三
8時
45急ちどり
9時
01狩  33三
10時
14 狩 49三
11時
25下
12時
03三 45急みよし
13時
16三  56狩
14時

15時
05三  38下
16時
24三
17時
03下 21急たいしゃく 32三 53狩
18時
24三  49志
19時
09三  53志
20時
26三
21時
00 下 53三
22時
31志
※急行は広島〜三次間では安芸矢口、下深川、
志和口、向原、吉田口、甲立に停車
■1997.4 時刻表
5時
55三
6時
20狩
7時
09三  53三
8時
16下 43急みよし
9時
01狩  32三 56狩
10時
15 下 48三
11時
05狩  35下 58急ちど り
12時
12三  58狩
13時
18三  58狩
14時
21三  41狩
15時
19三  57下
16時
25三  44下
17時
07下 31急たいしゃく 41三 59狩
18時
33三  58三
19時
18三  39下
20時
00急みよし 16三  49三
21時
22 下 43下
22時
04三  41志
※急行は広島〜三次間では志和口、向原、
甲立に停車

■2007.4 時刻表
5時
43庄
6時
10狩  59三
7時
53三
8時
15下 38急みよし 56狩
9時
15三  58狩
10時
20 三 40下
11時
00狩  21下 40三
12時
00下 21急みよし 39狩
13時
00三  20下 40狩
14時
00下  20三 40狩
15時
00快みよしライナー三 20三 40下
16時
00快みよしライナー三 26三 44狩
17時
07急みよし 22三 38下 58狩
18時
14快通勤ライナー三 30三 49下
19時
05狩 32快通勤ライナー三 41狩
20時
00下  20三 40下
21時
03急みよし 20三 39下 59三
22時
20下  39三
23時
23下  46志
※快速みよしライナーは広島〜狩留家の各駅、
向原、甲立、三次に停車
※快速通勤ライナーは下深川、狩留家〜三次の
各駅に停車
■2013.7 時刻表
5時
43府・ 庄 57狩
6時
58三
7時
52三
8時
15狩  38下
9時
00三  20狩 40下
10時
00快みよしライナー三 20志 40下
11時
00三  30狩
12時
00狩  30狩
13時
00狩  30狩
14時
00府  30狩
15時
00三  20狩 40下
16時
00快みよしライナー三 20三 40下
17時
00三  20狩 40下
18時
00快みよしライナー三 20三 40下
19時
00三  20狩 40下
20時
00快みよしライナー三 20三 40下
21時
00 三 20狩 40下
22時
05三  26狩
23時
03志  47下
※快速は広島〜下深川の各駅、志和口、向原、
甲立、三次に停車
行き先
下:下深 川 狩:狩留家 志:志和口 三:三次 庄:備後庄原 落:備後落合 新:新見 府:府中 松:松江


4.新駅設置や駅の整備、路線延伸などの 利用促進策  

@山陽本線  A呉線  B可部線

@山陽本線  
▼新西条駅の3階建てで合意 (2011 年6月2日『中国新聞』

 東広島市は1日、JR西条駅の駅舎の橋上化工事について3階建てとすることなどでJRと基本合意したと発表した。駅の南北を結ぶ自由通路も設置し、事業 費29億9500万円のうち市の負担分は25億4700万円となる。完成は2014年12月の予定で、市の表玄関の整備が動きだす。

 計画によると、駅舎は鉄骨3階建て延べ約3千平方メートル。2階は改札口のほか、線路を南北にまたぐ歩行者専用の自由通路を設ける。南側の入り口にエス カレーターを設けるほか、自由通路とホームに計4基のエレベーターを設置する。商業テナントなどが入る事業スペースは1、2階の計約930平方メートル。 2階には市の展示コーナー約30平方メートルを設置する。外観は酒蔵の白壁と西条地区の屋根に多く使われる赤瓦をイメージした。

 市は近く開会予定の市議会定例会に補正予算案を提出し、可決されればJRと正式に契約を結ぶ。本年度中に実施設計を終え、12年4月に本体工事に入る見 通し。市都市部は「市の表玄関として、多くの人が使いやすい駅にしたい」としている。

▼西条駅周辺にマンション次々 (2013 年8月17日『中国新聞』

 東広島市のJR西条駅周辺で分譲マンションの建設が相次いでいる。ことし既に1棟が完成し、来年2月までに3棟が建つ。一帯は通勤、通学や買い物など便 利さが売りで、人口増加に伴い開発も活発化。消費税増税前の駆け込み需要を追い風に、完売したケースも目立つ。

 駅東側で、信和不動産(広島市西区)が建設する15階建てマンションが完成を間近に控える。駅から徒歩1分で、56戸のうち55戸が売れた。

 同社はことし計3棟を供給。東広島署近くで3月に完成した84戸のマンションと、市役所の東で11月の完成を目指す28戸のマンションは既に完売した。 同社は「戸建てに比べてマンションは少なかった。人口が増え、企業や大学の関係者をはじめ安定したニーズがある」と説明する。

 西条町寺家地区に84戸のマンションを共同で建てるのは、マリモ(西区)とGAパートナーズ(中区)。来年2月の完成で、半分以上が契約済みだ。

 マリモの担当者は「商業施設が増え、新駅の誘致計画もあ る」と地区の利点を強調。消費税増税前に買う人や、円安で業績が回復傾向にある半導体関連企業の社員の相談が増えているという。

 寺家を含む西条地区の人口は7月末で約7万人。5年前の同時期より約7千 人増えた。一方、市全体では約1300人の増加にとどまる。同じ市内で周辺から中心部に移る人がいるとみられ、今後も人口の流入が進む可能 性がある。

JR西条駅東側に立つ15階建てのマンション



▼JR新駅建設に10億円寄付へ (2009 年9月18日『中国新聞』

 東広島市西条町寺家(じけ)の財団法人「寺家会」は17日、JR山陽線の新駅の地元誘致に向け、会の積立金から10億円を上限に駅舎建設費として寄付す ることを決めた。共同で誘致活動をしてきた市に託す。想定される駅舎費を全額地元負担することで、JRへの働き掛けを強めたい考えだ。会の評議員たちの承 認を経て、この日は理事会(8人)で最終協議をした。会の創立50周年事業の柱と位置付け、約32億円ある積立金からの支出を全会一致で決めた。

 市によると、新駅予定地は山陽線西条駅の西約2.2キロ。西条、八本松の市街地を結ぶ地域で、近くに東広島医療センターもあり、人口の伸び率は全市域でも突出している。市は本年度、予定地周辺の約 11ヘクタールを区画整理する特別会計や補正予算を組み、周辺道路整備計画も進める。JRには「平成20年代半ば」(市都市部)の開業を求めている。

 18日、市と寄付の覚書を交わす。石井康隆理事長(76)は「JRなどの関係機関は地元の期待をくみ取り、駅設置を早期決定してほしい」と話している。

▼海田市駅、バリアフリー化へ (2008 年10月15日『中国新聞』

 JR西日本広島支社は14日、広島県海田町の海田市駅でホームなどのバリアフリー化に本格着手した。山陽線と呉線を高架化する県と広島市の事業の停滞で新駅舎の整備も大幅に遅 れるため、町の要請を受けて現駅舎改修に踏み切った。2010年春までに順次、完成する予定。

 工事は、橋上駅舎とホームを結ぶエレベーターを3本のホームに1基ずつ設置▽身障者用トイレのドアを自動化▽階段やトイレを音声などで知らせる装置の設 置―など。整備費は約4億3000万円で、海田町は3分の1にあたる約1億4300万円を補助。国も5分の1分を出す。JR単独の事業として、ホームを約 30センチかさ上げして電車の乗降口との段差を解消する工事も同時に行う。まず呉線ホームを来春に完成させ、来年度から山陽線のホーム2本の工事に取り掛 かる。

▼海田市駅バリアフリー化完了 (2010 年3月2日『中国新聞』

 JR海田市駅(広島県海田町)のバリアフリー化工事が終わり、JR西日本広島支社と町は1日、コンコースで記念式典を開いた。新設したエレベーターなど の供用が始まった。

 エレベーターは3基あり、橋上駅と山陽、呉線のホームを結ぶ。階段や多目的トイレの位置を知らせるスピーカーや点字ブロックも整備。各ホームにガラス張 りの待合室(約10平方メートル)を設けた。2008年10月に着工し、総事業費は約4億円。約6割は国と町の補助を受けた。交通バリアフリー法に基づ き、1日の利用者数が平均5千人以上の駅を対象に整備している。海田市駅の乗降客は1日平均約1万8千人。

 式典には、同支社や町の幹部、住民たち約30人が出席。エレベーターの前でテープカットし、完成を祝った。

▼JR向洋駅に北口改札新設へ (2010 年9月7日『中国新聞』

 広島県府中町は、JR向洋駅に北口改札を本年度中に新設する方針を固めた。駅周辺で進める土地区画整理事業に伴い、2012年度に設置するとした計画を 2年間前倒しする。地元住民から、利便性向上に向けて早期設置を求める声が高まっていた。町はJR西日本と協議し、設置場所などの詳細を決める。

 町によると、来年3月末までに自動改札機や券売機などを備えた簡易改札を駅北側に設ける。町は10日開会の町議会定例会に、工事費などの事業費7300 万円を盛り込んだ本年度一般会計補正予算案を提案する。

 向洋駅の乗降客数は1日平均約2万人。改札口はマツダ本社がある南側の1カ所だけだ。北側とを往来するには、駅舎の約100メートル西にある踏切を渡る 必要がある。朝夕は「開かずの状態」となっていた。

 町は当初、本年度に北口改札の設計を完了し、12年度に新設する計画だった。だが、駅北側を中心にした地元住民や駅利用者は、町やJR西日本に北口改札 の早期設置を強く要望。町は前倒しを検討していた。駅周辺では、県と広島市がJR線路の高架化事業を進めている。事業完了は22年度の予定。町は高架化が 完了後、北口改札を廃止する方針でいる。

▼JR天神川駅が開業 ソレイユまで徒歩5分 (2004 年3月14日『中国新聞』

▽広島市長ら活性化期待

 JR山陽線広島〜向洋間の中間に位置する天神川駅(広島市南区東駅町)が13日、開業した。同駅から徒歩5分の郊外型複合商業施設「ダイヤモンドシ ティ・ソレイユ」では開業を前に消防訓練もあり、新しい街区の誕生へ準備が整ってきた。

 天神川駅では、JRや行政関係者、地元住民ら約3700人が開業を祝った。式典では、JR西日本広島支社の近藤隆士支社長が「地域に愛される駅にした い」とあいさつ。藤田雄山県知事は「交通渋滞の緩和になる」、秋葉忠利広島市長は「地域の活性化につながる」とそれぞれ期待を寄せた。

 テープカットの後、ホームでJR西日本の最新車両を迎え出発式。駅名にちなみ、「天神川」の一字ずつが名字にある小学生3人が、1日駅長として発車合図 をした。
 広島駅から新駅まで3分。1日263本が発着する。

 府中町大須に19日プレオープン24日正式開業するソレイユでは、消防訓練に従業員約500人と町消防本部、町消防団員ら95人が参加。避難訓練や、店 内や屋上などに取り残された従業員を署員がはしご車や県の防災ヘリコプターで救助する訓練もした。

▼JR西、白島駅新設を発表 (2012 年3月9日『中国新聞』

 JR西日本は8日、JR山陽線広島〜横川間の広島市中区白島北町に、アストラムラインとの結節点となる白島駅(仮称)を新設すると発表した。同駅と連絡 通路でつながるアストラムライン新駅が計画より1年遅れて2015年春の開業予定となったのを受け、同時期の完成を目指す。8日、鉄道事業法に基づき中国 運輸局に認可申請した。

 JR白島駅は横川駅の東約1.1キロ地点の高架部に付設する。近く実施設計に入り、12年度着工を予定する。JR西日本はホームや駅舎整備に約20億円 かかると試算し、1割の約2億円の負担を想定。残りは市が負担する。1日約 7千人の利用が見込まれている。一方、山陽線との交差地点近くに市が新設するアストラムライン城北〜白島間の白島新駅(仮称)は、国道54 号沿いの中央分離帯に半地下方式で整備。両駅は連絡通路と国道をまたぐ橋で結ばれる。

 JR西日本広島支社管内の山陽線の新駅設置は08年3月開業の和木駅(山口県和木町)以来となる。
 アストラムライン新駅をめぐっては、市の実施設計で追加の地盤工事が必要と判明。排煙対策でも国から不備を指摘され、開業予定は14年春から15年春に ずれ込んだ。市は全体事業費が当初の57億円から71億円に膨らむとみて、事業内容の見直しを進めている。

▼西広島駅の利便性向上へ (2012 年2月13日『中国新聞』

 広島市は2012年度、JR西広島駅(西区)の周辺整備に着手する。南口と北口を改札を通らずに行き来できる高架の自由通路を設置。南北の駅前広場整備 では広島電鉄やバスなどとの乗り継ぎの利便性を向上させる。市の財政難で凍結されていた事業が始動する。

 市は12年度当初予算案に地形測量と地質調査費として2600万円を計上している。全体事業費は固まっておらず、13年度から基本設計に入りJR西日本 と詰める。市は18年度までの完成を目指す。

 計画では自由通路は長さ約40メートル、幅8メートルの橋で、JR山陽線の線路をまたぐ。エレベーター、エスカレーターを設けるなどバリアフリー化も進 める。市は近く都市計画決定する。新しい駅舎はJR西日本が橋上部分に整備する。

 南口広場は、バス停留所を駅近くに移す。広電西広島駅との乗り換えを便利にするため歩行者専用道を設ける。北口は駅に隣接する遊休市有地を広場にし、己 斐地区の住宅団地などとを結ぶバスの停留所やタクシーの乗降場を設置。現在は南口に集中する公共交通の機能を分散させ、周辺道路の整備も図る。

 西広島駅周辺整備は1999年、アストラムラインの西風新都線(広域公園前〜JR西広島駅)の延伸計画に合わせ計画された。市は財政難から03年に凍結 したが、08年に延伸計画と切り離して先行整備するため、 JRや地元と協議していた。市都市交通部は「西広島駅は広島西方面の交通拠点。機能性を高めるため早期完成を目指す」としている

JR西広島駅周辺整備の完成予想図

▼廿日市駅自由通路が16年完成 (2013 年6月25日『中国新聞』

 廿日市市は来年度から、JR廿日市駅(廿日市市駅前)の南北をつなぐ自由通路の整備を始める。25日の市議会本会議での議決を経て、JR西日本広島支社 と基本協定を結ぶ。年度内に実施設計を終え、2016年3月末の完成を目指す。

 自由通路はJR山陽線の線路をまたぎ、長さ約80メートル、幅約6メートル。南北にエレベーター各1基を置く。「木のまち廿日市」を利用者に感じてもら えるよう、通路内には市内産の木材を使う。北側1階に公衆トイレも新設する。事業費は約6億3100万円。

 自由通路の整備に合わせて、現在の駅舎はJRが橋上化する。工事期間中は駅南側に仮駅舎を造り、改札も移動する。通路新設に伴い、市はJRと駅機能の補 償で協議。橋上駅新設や仮設駅舎の費用約7億円を負担する。

 一帯は現在、再開発が進む。駅北側の市区画整理事業は山林など約16.2ヘクタールを宅地や商業地区として造成中。駅北口には駅前広場を計画し、 3300平方メートルに障害者用の車の乗り降りスペースやバス乗車場などを設ける。

 駅南口は既存の駅前広場を約3倍に拡幅する。市営駐輪場は線路沿いの元駐車場用地に移設する。南北の駅前広場は2016年度内の完成を予定する。


▼廿日市市の「新玄関」 整備順調  (2003年1月10日『中国新聞』)


JR宮内串戸駅前に都市計画道路 佐伯・吉和へアクセス

 3月1日合併する広島県佐伯町、吉和村への玄関口となる廿日市市のJR宮内串戸駅前の整備事業が順調に進んでいる。2007年春の完成を目指し、用地買 収は5割を突破。3月には渋滞解消の暫定措置となる停車スペースも整備される。

 駅北のロータリー広場を、現状の3倍の4500平方メートルに拡充する。佐伯、吉和方面に伸びる延長350メートルの地御前串戸線(幅員19メートル) と、200メートルの宮内串戸駅通線(同20メートル)の2本の都市計画道路を整備し、市北部の団地や佐伯町、吉和村に向かう路線バスの乗り入れが可能に なる。

 事業費は約40億円。市は1999年に事業着手し、用地買収を進めてきた。目立った反対運動もなく、昨年末までに53%を取得。合併建設計画の柱の事業 に位置付けられ、05年度から2年計画でロータリーと道路建設に入る。

 駅前には幅員5メートル前後の市道しかないため路線バスは駅前を通らず、朝夕のラッシュ時は団地からの送迎の乗用車で慢性的に渋滞している。このため、 取得済みの用地にJR利用者向けの停車スペース(幅4メートル、総延長65メートル)を3月末までに整備し、当面の渋滞解消を図る。

 地御前串戸線は、臨海部から山陽道廿日市インターに抜ける広島南道路の建設と並行し、将来的には国道2号と連結する計画。駅一帯は都市型居住ゾーンとし ての拠点性を一気に高める。

▼宮島口駅のバリアフリー完成 (2010 年12月25日『中国新聞』

 世界遺産の島・宮島(廿日市市)の玄関口となるJR宮島口駅のバリアフリー化工事が終わり、JR西日本広島支社と廿日市市は24日、駅構内で記念式典を 開いた。

 上下線のホームにエレベーター各1基を設置し、線路を跨ぐ専用橋で結んだ。階段やトイレ前など5カ所に音声・音響案内装置も整備。各ホームへの階段を2 段手すりとし、点字ブロックも改修した。総事業費は約3億円。国と広島県、市が3分の2を補助した。

 宮島口駅の1日の平均乗降客数は7600人。広島支社管内にある交通バリアフリー法対象駅(1日の乗降客数5千人以上)30駅のうち、バリアフリー化工 事が完了したのは宮島口駅で17駅目。市内のJR6駅では4駅目となる。

 式典には、同支社や市幹部たち約30人が出席。下り線エレベーター前でのテープカット後、同市大野の車いす利用者今田真美さん(33)がJR社員の案内 でエレベーターに乗った。今田さんは「駅が利用しやすくなった。活動範囲が広がる」と喜んでいた。

▼JR山陽線に和木駅誕生 (2008 年3月15日『中国新聞』

 山口県和木町のJR山陽線大竹〜岩国間に15日、和木駅が開業した。県内では18年ぶりとなる新駅で、1日当たり上下140本の普通列車が停車。広島都 市圏と利便性が増す。午前9時から駅前であった記念式典には、関係者ら約350人が参加した。同駅は昨年6月に着工。駅舎の建設費約7億8500万円のう ち、約5億円を和木町と岩国市で負担する。広島駅まで約45分。JRは1日約820人の乗客を見込んでいる。

▼JR岩国駅の橋上化を協議 (2011 年4月16日『中国新聞』

 岩国市は、JR岩国駅の駅舎を橋上化する方向で、JR西日本広島支社と建て替えに向けた協議に入った。橋上駅、半橋上駅、いまと同じ地上駅の3案から住 民意見を踏まえて橋上化を選択。本年度内にJR側と協定を結び、来年度着工を目指す方針でいる。

 市拠点整備推進課によると、利用者が多い西口寄りの線路上に駅舎を建設。エレベーターも設ける。駅の東西をつなぐ自由通路(長さ約100メートル、幅約 6メートル)もホームの上につくる。

 駅舎の建て替えをめぐり、市は、橋上型のほか、駅の形状は変えず東西自由通路を設ける地上型や、線路上に掛からない位置に建てる半橋上型も選択肢として 示していた。整備に関する協議会や地元住民の要望を踏まえて橋上化に絞った。




A呉線  
▼安浦駅北の宅地化進まず 呉 (2013 年8月19日『中国新聞』

 土地区画整理事業が完了した呉市安浦町のJR安浦駅北側で、更地が目立っている。当て込んでいた住宅などの建設は進まず、人口も目標の約4割にとどま る。開発を促そうと市は保留地売却のためのPR方法を検討する。

 事業は現在の中央北1、2丁目の大部分と中央6丁目の一部計17.1ヘクタールで実施した。旧町が1990年6月に始め、合併後に市が引き継ぎ昨年10 月に完了した。町時代を合わせた総事業費は51億5800万円。

 区画整理の対象エリアは大部分が駅の北側で、かつては12.5ヘクタールが農地や水路だった。宅地は2.7ヘクタールしかなかったという。

 市は北側を発展させるには南側と往来しやすくする必要があると判断。歩道橋と高架橋を建設した。だが住宅の建設は思ったほどなく、一帯の人口は事業前の 425人から約550人(3月末現在)に増えただけ。目標の1400人には遠く及ばない。市の保留地は59カ所計約1.2ヘクタールあった。2010年か ら売りに出し、地元企業やアパートに保留地に関するチラシを配布して回るなどしたが、景気低迷などで苦戦。32カ所計約0.8ヘクタールが売れ残ってい る。

 市は住宅建設など一帯の開発の呼び水にしたいと、保留地売却を急ぐ考え。市区画整理課は「売却方法を工夫してPRを強めたい」としている。


更地が目立つ安浦駅北側
 安浦駅は広駅から4つ三原寄りの駅。広島駅からの営業キロは49.2kmで、通勤ライナーでも1時間以上かかる。朝夕は広島まで直通する列車があるもの の、日中は広島方面は全て広駅で乗り換えが必要であり、広島都市圏との結び付きは弱いと言える。そもそも「広島シティネットワーク」に安浦駅は含まれない

▼呉市広に地元誘致型のJR新駅 来春開業目指す (2001年2 月8日『中国新聞』)

 呉市広古新開2丁目に地元誘致型の新駅「広新駅(仮称)」が開設される。呉市が7日、計画を明らかにした。呉市は周辺整備事業費の新年度予算化を固めて おり、来年春のダイヤ改正時の開業を目指している。

 新駅が設置されるのは、JR呉線の安芸阿賀駅から東へ1.2キロ、広駅から西へ1.5キロの地点。広支所、広公民館、東保健センター、中国労災病院など の公共施設に隣接する。

 無人駅で、現在の単線線路北側のJR用地などに8両編成の列車が停車できる約160メートルのホームを建設。1億円程度と見込まれる駅建設費は地区の企 業、病院が負担し、JRが所有する。

 市は新年度、約7億円かけて周辺整備に着手。国道185号につながる駅北側の市道や市有地に約3000平方メートルの駅前広場を建設するほか、広場と労 災病院や虹村工業団地のある広多賀谷地区を結ぶエレベーター付き歩行者用自由通路を整備する。線路の南北両側に計4、5百台規模の駐輪場も設ける。

 1994年から工業団地の企業、市、地元自治会、商工会議所などが駅新設を要望。2年前に広島〜呉間の機能強化事業が完了したのを受け本格的な誘致活動 に移った。

 市は当面、1日2、3千人の利用を見込み、「現在進めている古新開土地区画整理事業や来春の広島国際大学の呉キャンパス開設などで今後、利用者は増加す るはず」と期待している


呉市広古新開2丁目の広新駅(仮称)の
建設予定地


▼春には大学や新駅、出店も相次ぐ 呉の広地区 (2002年1月 2日『中国新聞』)

 呉市東部を流れる黒瀬川の河口に位置する広地区では今春、近畿大工学部呉キャンパス跡地への広島国際大社会環境科学部の進出や、JR呉線古新開駅(仮 称)の開業が予定されている。旧市街地に次ぐ人口約4万5千人の第二の中心街は、新しい核となる施設の誕生で地域づくりへの期待が膨らんでいる。

 社会環境科学部は4月、近畿大跡地約5万8千8百平方メートルと、隣接する民間企業跡地8千四百平方メートルをキャンパスに開設する。老朽化した校舎を 一部を取り壊し、新校舎を建設。一学年の定員は250人。3年後には、編入生を含めた学生数が近畿大時代を上回る1040人になる。

 昨年8月、近畿大の学生約800人が東広島キャンパスとの統合で去っていった。新たな大学の進出に歓迎ムードが漂う。大学正門前で30年前から飲食店を 営む中吉得子さん(59)は「若い人が戻れば、町に再び活気が戻る」と春の訪れを待ち望む。

 広古新開四丁目、沖林太郎さん(77)の経営するアパートは、近畿大の移転で、6人いた学生全員が引っ越して、その部屋は空いたまま。「毎月、家賃を払 いに来る学生の顔も見られなくて寂しい。新しい学生が来てくれる限り、アパートは続けていく」。一期生の家探しの時期は近い。

 広地区の企業や自治会などが長年要望してきた新駅。中国労災病院や市役所広支所などに隣接し、1日の乗降客は約2400人が見込まれている。広多賀谷地 区の企業でつくる虹村会の槙岡辰男会長は「広地区全体の発展につながる」と悲願達成を喜ぶ。

 新駅に合わせるように、周辺は早くも変わりつつある。広地区では最近3年間で、4階建て以上のマンションが17棟完成。北部の丘陵地では、141区画を 擁する住宅団地の分譲が今月から始まる。駅から北約1キロにある広新開区画整理地区では、大型駐車場を備えた店舗の出店が相次いでいる。

 「住民や行政、大学などが一体になれば、さらに明るく住み良い町づくりができる」と広東部地区自治会連合の吉井光広会長。若者が戻り、新しい人の流れも 生まれる今年は、「呉の新都心」づくりが大きく歩み始める。

▼JR矢野駅19日から橋上化 (2008 年4月18日『中国新聞』

 広島市安芸区のJR矢野駅の橋上駅舎と呉線をまたぐ自由通路がほぼ完成し、19日から使用が始まる。踏切を渡らずに改札を利用したり、駅の南北を行き来 することが可能となり、利便性が向上する。橋上駅舎は鉄骨2階建て延べ約280平方メートル。自由通路は幅約4メートル、長さ約40メートルで呉線と国道 31号をまたいで駅舎2階の改札と直結。これまで駅北側から南側の改札に行くには、約200メートル離れた踏切を渡るしかなかったが、利用者は駅南北から 改札を利用できるようになった。

 自由通路の両端やホームにエレベーター計4基を整備。バリアフリー対応のトイレも設けた。駅前広場側の屋根は、矢野地区で昭和初期ごろまで生産が盛ん だった「かもじ」を使った日本かつらをイメージし、曲線を生かしたデザインにした。

▼駅前広場が完成 南北通路も (2009 年1月19日『中国新聞』

 広島市が整備していたJR呉線矢野駅(安芸区)の駅前広場と橋上駅舎、自由通路が完成し、記念式典が18日、同駅であった。自由通路の一角で地元住民が 運営する展示スペース「やの交流プラザ」のオープニングセレモニーも催された。市主催の式典は駅前広場であり、市職員や地元町内会の役員が出席。秋葉忠利 市長たちがくす玉を割り、完成を祝った。

 矢野駅には従来、線路をまたぐ自由通路がなく、駅を挟む南北の地域が分断されていた。自由通路であった交流プラザのセレモニーでは、南北両地域の住民の 代表が握手して喜んだ。

▼呉線複線化「現在は困難」 (2009 年8月28日『中国新聞』

 呉市は27日、JR呉線複線化の実現性について「JR呉線活性化検討会」の最終報告を明らかにした。完全複線化が最も望ましく、呉〜広島間の所要時間が 平均9.5分短縮されて事業採算性もあるなどとした。ただ、多額の事業費が必要で、現在の経済情勢では早期の事業着手は困難と結論づけた。市議会産業建設 委員会で報告した。

 検討会は呉市が呼び掛けて2006年7月に設置。国、広島県、周辺自治体、JR西日本の関係者、学識経験者などが約2500万円をかけて、複線化の効果 や採算性、事業費などを検討してきた。

 最終報告は、呉〜海田市間と新広〜安芸阿賀間を完全複線化した場合、呉〜広島間の41分の所要時間は31.5分に短縮されると算定。事業費は約320億 円とした。
 呉〜川原石間など5区間の部分複線化では、所要時間が平均4分短縮され、事業費は約190億円とした。

 事業採算性について、完全複線化は利用増や社会的なメリットも加味して採算性ありと判断。部分複線化だけでは採算性は見込みにくいとした。
 呉〜広島間での完全複線化以上の時間短縮は、線路を直線化する全面改良と、車両すべての高速化が必要で実現困難とした。


B可部線  
▼JR可部線存続にパーク・アンド・ライド導入 (2001年4月 5日『中国新聞』)

 可部線存続に向けた利用促進策として広島市は、最寄りの駅まで車で行き、電車などに乗り換える「パーク・アンド・ライド」(P&R)を本格的に導入す る。当面は安佐南、安佐北区の民間駐車場を活用して利用者を集中的に募集。需要を調査したうえで、存廃検討区間の沿線町村に早期導入を呼び掛ける。

 市は現在、可部駅から安芸長束駅間の8カ所に、127台分の民間駐車場をP&R用として確保。地図を入れたチラシ5万枚を新聞折り込みで配布したほか、 近く5駅に100部ずつを置く。

 今回、紹介している地域は同線の存廃検討区間ではないが、都市交通部は「アクセス改善による都市部の利用増が、可部線全体の底上げにつながる」と説明。 2年前からP&Rに民間駐車場の活用を始めている市が初めて、可部線沿線に絞って運動を展開する。

 可部線対策協議会(会長・秋葉忠利広島市長)は3月20日、JR西日本に示した再生策で、P&Rを柱の一つに位置付けている。市は今後、加計、戸河内町 など沿線町村に、駐車場を確保する手法や利用促進のノウハウを提供する。

 同部の渡田春男参事は「利便性向上を図り、潜在的な需要を引き出したい」と話している。
 P&Rの問い合わせは、電話082(504)2604。


▼緑井駅前再開発 広場と高層住宅棟完成 (2003年3月22日 『中国新聞』)


■「交通結節点としての機能強化に」

 緑井駅周辺地区市街地再開発組合がJR緑井駅前(安佐南区)に整備した、地上28階の住宅棟と駅前広場が21日、完成した。同駅前の再開発は、マイカル (大阪市)の出店撤退などで建設が遅れている商業棟を除き、完成した。

 住宅棟は高さ91メートルで、広島市内では、西風新都のAシティタワーズに次ぐ高層マンションになる。1〜4階は駐車場、集会所などで、5〜8階が27 戸の賃貸住宅。9〜28階が79戸の分譲マンションで、既に完売している。

 駅前広場は約2千8百平方メートル。バス停、タクシー乗り場、送迎車用の7台分の駐車場などを備える。広場中央には、8基の照明の付いたモニュメントを 設けた。
 商業棟は、天満屋が事業参画して新年度に着工予定で、2004年度の開業を目指している。

 広場で完成式典があり、再開発組合と広島市の関係者、地元住民ら計70人が出席。市都市整備局の米神健局長が「山陽道広島インターにも近く、交通結節点 としての機能強化につながる」と祝辞を述べた。

 市と住民代表五人が、広場のモニュメントを除幕。出席者全員で、広場と住宅棟を見学した。
 広場は2000年、住宅棟は01年に着工。広場と住宅棟を合わせた総工費は221億円で、国、県、市が計90億円を補助した。
 緑井駅の乗車人員(2項のB参照)はこの再開発により増加傾向に転じた。

▼列車より短いホーム改修へ (2007 年11月15日『中国新聞』

 JR西日本は、広島市安佐南区のJR可部線七軒茶屋駅を移設、上八木駅のホームを延長する改修工事を始める。両駅は乗降ホームが、運行する4両列車(全 長約80メートル)より短く、これまでホームのないところでドアが開くミスもあった。危険を回避し、乗降できない車両もあった乗客の利便性を高めるため で、来春の完成を目指す。

 可部線は単線で、1日に運行する列車112本中、主にラッシュ時の約50 本を4両で運行している。4両の場合は、上下線とも広島駅寄り1両のドアを開閉せず、乗客は残りの3両から乗降している。乗降に不便が生 じ、地元住民などから改善を求める声が上がっていた。


▼可部線の利便性向上へ議論を (2008 年10月1日『中国新聞』

 中国運輸局は30日、公共交通の再構築を補助金で支援する「地域公共交通活性化・再生総合事業」に中国地方の3地域を新たに認定した。広島市のJR可部 線の利便性向上の調査事業も採択され、同市やJR広島支社は5年前の廃線区間の一部にあたる可部〜河戸間への電化延伸の可能性も含めて議論を本格化させ る。

 地域公共交通活性化法に基づく補助の対象となる可部線は1999年度から減少をたどったが、緑井駅(安佐南区)周辺再開発などで人の流れが活発化。 2003年度以降は増加に転じた。その流れを生かして利便性を高めようと、同法に基づく調査事業の公募に名乗りを挙げた。

 広島市がJR、バス事業2社と設置している協議会(9人)で今後、協議。市が04年に策定した交通ビジョンを踏まえ、可部〜河戸間の「復活」の実現の可 能性を探るほか、緑井〜可部駅間の運行間隔を短縮して増便するための列車の すれ違い施設の整備、パークアンドライドに向けた駐車場の確保などを、具体的に議論する。

▼延伸可部線の終点は県住跡地 (2011 年2月26日『中国新聞』

 広島市が2011年度の着工方針を固めているJR可部線の可部〜旧河戸間(安佐北区)の電化延伸で、終点の駅を旧河戸駅の西約400メートルに位置する 広島県営荒人住宅跡地に設置する方向でJR西日本と調整していることが25日、分かった。

 市は03年に廃止された現在の終点の可部駅から旧河戸駅周辺までの約2キロを電化して復活させる方針を決め、関連経費を11年度当初予算案に計上してい る。JRは「11年度の早い段階で市と合意するのが望ましい」と前向きな姿勢を示している。

 延伸区間の新駅設置は、終点と、可部駅と終点の中間の2カ所を予定している。終点駅の候補地に上がっている県営住宅跡地は敷地面積約4ヘクタール。市と JRはこのうち、廃線敷に接した約6400平方メートルを終点駅用地に想定する。駅舎やホーム、列車の待機場所などを設ける予定でいる。

▼可部線延伸協議、踏切ネック (2011 年9月15日『中国新聞』

 JR可部線可部〜旧河戸間(広島市安佐北区)の電化延伸をめぐる、市とJR西日本の協議が難航している。最大のネックは5カ所ある、かつての踏切の取り 扱い。安全面から原則として復活を認めない立場のJRに対し、市は踏切がなければ生活道路が分断され、支障が出ると難色を示す。目標の年度内着工が遠のく 可能性もある。

 可部〜旧河戸間約2キロの電化延伸は、市やJRなどでつくるJR可部線活性化協議会が昨年2月、活性化計画に盛り込んだことで浮上した。

 延伸区間は、2003年11月末に廃止された可部〜三段峡(安芸太田町)46.2キロの一部。実現すれば、JRが廃止路線を復活させる全国初のケースと なる。

 市は、13年度までの事業化を念頭に、11年度当初予算に実施設計と工事関連経費を計上した。JR広島支社の杉木孝行支社長も6月の会見で、新駅舎を市 が所有する方向で調整していることなどを評価。「おおむね採算見通しがつき、9月までの(延伸)合意の可能性が高い」などと述べていた。

 ところが、杉木支社長は7日の会見で、踏切の扱いを「立体交差か、閉鎖か、暫定的に残すか結論が出ていない。市との合意は今の時点で見えない」と一気に トーンダウン。今も残る鉄橋やレールの耐久性、耐震性などの課題も明らかにした。

 JRの言うように、一度廃止した踏切を復活させることは原則認められていない。安全面での懸念もある。しかし、延伸に伴い踏切を閉鎖すれば、市道は分断 され、住民生活に多大な影響が出るという市の主張も当然だ。

 今年初めから本格化した話し合いでは、比較的交通量の多い箇所は踏切として整備するとの方針までは両者が歩み寄った。ただ、具体的な箇所や規模について は、なかなか着地点を見いだせないのが現状という。

整備方針をめぐって協議が難航している踏切跡の一つ。
奥左は旧河戸駅


▼踏切廃止 広島市が難色 (2011 年10月9日『読売新聞』

可部線の電化延伸協議  「生活道路分断される」

 8年前に廃止されたJR可部線の可部〜旧河戸(こうど)間(広島市安佐北区)約2キロの電化延伸をめぐり、広島市とJR西日本の協議が難航している。最 大の課題は、両駅間にある5か所の踏切だ。延伸部分の踏切の再利用は、「新設扱い」となるため原則認められず、JR側も安全面から廃止を望む。一方、市は 横断する市道が分断されると地域住民の生活に支障が出るため、「踏切はできる限り残したい」と意見が食い違っている。解決策はあるのか。
(薮上遼介)

 現在の可部線は横川〜可部の約14キロ。延伸は、2003年11月末に廃止された未電化区間の可部〜旧三段峡(安芸太田町)46.2キロの一部。JRは 1日平均約2000人の利用を見込み、廃止路線の復活は全国で初のケースとなる。

 市とJRなど交通事業者は08年、「JR可部線活性化協議会」を結成。旧河戸駅周辺は商業施設や宅地開発などが進み、昨年2月、沿線住民の声を受けて電 化延伸案をまとめた。

 JR西日本広島支社の杉木孝行支社長は6月の記者会見で、「9月までに市と合意できる可能性が高い」「新駅舎の工費は市が負担し、車両や線路、信号など の維持管理費はJR側が持つ方針」などと、事業合意に向けて意欲を見せていた。

 しかし、9月の記者会見は一転。杉木支社長は「先行きが見えないのが現状」とトーンが下がった。国土交通省の省令によると、鉄道は道路との平面交差が原 則認められないため、踏切について〈1〉立体交差〈2〉閉鎖〈3〉暫定的に残す――の3案を示したほか、騒音問題や、廃線にしたレールの耐久性なども新た な課題に挙げた。

 市は、13年度の完成を目指し、今年度の一般会計当初予算に実施設計と工事関連経費など計7900万円を計上。担当者は「踏切は住民の利便性を損なわな いようできる限り残したい」とするが、工法は決まっておらず、「合意時期も未定」とした。JRや国との協議内容も「最終決定まで住民に説明しない」との立 場という。市道が分断されない方法は、踏切の高架化や地下化などが考えられるが、工費が膨らむ。

 毎朝、車で踏み切り部分を通行する広島市安佐北区の会社員熊本健さん(55)は「約50年にわたり利用してきたので、踏切部分は通行できて当たり前。市 とJRは協議内容をしっかり説明してほしい」と要望する。かつての踏切3か所を抱える河戸自治会長の住木勝彦さん(69)は「生活道の分断は、沿線住民の コミュニケーションも分断する。活性化のために1日も早く電車を通してほしいが、踏切も絶対残してほしい」と訴える。

 主な利用者は沿線住民。市とJRは協議内容の課題などをきちんと開示した上で、進めるべきだ。

▼可部線延伸、遅延の恐れ (2012 年1月19日『中国新聞』

 JR可部線可部〜旧河戸間(広島市安佐北区)の電化延伸で、広島市とJR西日本が予定する2011年度の着工が困難となり、13年度中の完成が遅れる可 能性が出ていることが18日、分かった。踏切の扱いをめぐる協議がまとまらないためで、市は11年度計上した関連予算を12年度に繰り越す検討に入った。

 可部〜旧河戸間は03年11月末に廃止された可部〜三段峡(広島県安芸太田町)間の一部。約2キロを電化して復活させる。市は11年度着工を予定した。 この区間に踏切跡は5カ所。国とJRは安全面から一度廃止された踏切の復活を原則認めない。一方、市は住民の利便性や道路の立体交差化に伴う事業費増への 懸念から存続を求めている。

 これまでの協議で市とJRは、交通量が多く幅員が広い2カ所を踏切として存続させ、最終駅予定地に近い1カ所の廃止で合意。残る2カ所について交渉中だ が、JRは復活に難色を示している。市は現在、この2カ所について地元自治会に意見を聞いている。存続を求める意見が多く、JRと早急に着地点を見出せる かは不透明な状況だ。合意できない場合、市は立体交差化も視野に入れるが余分に時間とコストがかかる。

 市は、11年度当初予算に実施設計費や不要な既存設備の撤去費など7900万円を計上している。12年度にこの予算を繰り越すとみられる。
 市都市交通部は「スケジュールに遅れが出ているのは確か。住民の意向を踏まえ、早急に合意したい」とする。一方、JR西日本広島支社の杉木孝行支社長は 6日の記者会見で「現時点で合意にいたる時期は見えない」との認識を示した。

▼可部線電化延伸で踏切案説明 (2012 年6月25日『中国新聞』

 JR可部線の廃止区間、可部〜旧河戸間(広島市安佐北区)の電化延伸推進に向け、市は、調整が難航している踏切の全体の整備方針を固めた。5カ所あった 踏切のうち、可部駅寄りの1カ所は閉鎖して移設、2カ所を復活するなどの案。住民の意見を踏まえ、国やJR西日本と詳細を詰める。

 市は、24日に安佐北区役所で開いた可部駅寄り2自治会への説明会で方針を示した。光善坊自治会南地区、藤の森自治会の計72人が出席。市の説明による と、地元に復活要望がある国安第1踏切は閉鎖し、人の通行が多い近隣の里道を市道にして拡幅し、踏切を新たに整備する事実上の移設案。閉鎖する踏切付近に は国道54号とつなぐ道路を整備する。安全対策として、線路沿いにフェンスを設けるという。
 旧河戸駅側4カ所は地元と最終調整を進めており、2カ所の踏切を復活、1カ所は廃止して地下通路を造る。最終駅予定地に近い1カ所は廃止する。

 可部駅寄り2自治会は昨年末、国安第1踏切の復活と里道通行を求める要望書を568人の署名を添えて市に提出した。市は、JRや国と「地区に1カ所の踏 切」整備の方向で協議を進めている。「前進の部分もある。安全と利便性が確保されるよう協議したい」と藤の森自治会の藤野信也会長(68)。市都市交通部 は「理解いただけるよう、対話を重ねたい」としている。

▼可部線延伸で駅に自由通路 (2012 年7月14日『中国新聞』

 広島市は、JR可部線可部〜旧河戸間(広島市安佐北区)の電化延伸に向けた可部駅の改修方針をまとめた。可部駅から最終駅までの運行をスムーズにするた め、上下線が行き違えるようにするほか、東西両口をつなぐ自由通路を新設する。

 市が可部駅近くの2自治会を対象に12日夜に開いた説明会で、踏切の一部復活の整備方針と併せて示した。

 それによると、駅西側に長さ85メートル、幅3メートルのホームを新設し、河戸方面行きを止める。現在ある東側のホームは上りが発着する。さらに、駅西 口と東口を結び、線路をまたぐ自由通路を整備。エレベーター2基も備える。

 可部駅は現在、駅構内の3つの線路を使って電車を運行。早朝と夜間を除いて行き止まりの2番線を中心に発着する。改良後は、1、2番線を廃止。3番線を 上りホームとし、現在、留置線の4番線が下り用となる。

 市都市交通部は「全便が河戸方面の最終駅まで走る方向でJRと協議している。バリアフリー化も踏まえ、可部駅を安全に利用してもらえるようにしたい」と している。

西口からホームにつながる通路を渡る駅利用者

▼可部線電化延伸は15年で合意 (2013 年2月5日『中国新聞』

 広島市とJR西日本は4日、廃止されているJR可部線の可部〜旧河戸間(広島市安佐北区)について、2015年春の運行開始を目標に電化で復活させると 発表した。総事業費は約27億円で、国から3分の1の補助を受けて市が負担する。国土交通省によると、JRで路線復活する全国初のケース。市北部地域の交 通網整備が前進する。

 計画によると、延伸区間は約1.6キロ。13年度中に着工する。敷地は廃線敷を活用する。旧河戸駅近くの県営住宅跡地に終点駅(亀山南1丁目)と、安佐 北区役所などに近い可部駅との中間点に新駅(亀山2丁目)を設置。いずれも電車4両分の長さに対応するホーム(85メートル)を作り、無人駅とする。

 1日の利用客は、中間駅を1800人、終点駅を2200人と見込んでいる。
 終点駅まで横川(西区)〜可部間と同じ運行本数を確保するため、可部駅を上下線が行き違えるよう改良。住民から復活の要望があった4カ所の踏切のうち、 移設も含めて3カ所設置する。

 駅舎やレール、鉄橋などは市が整備。駅舎やホームは市が所有し、電車や線路の保守など運行に関わる経費はJRが賄う。
 この日、松井一実市長とJR西日本広島支社の杉木孝行支社長が市役所で合同会見し、1日に事業化の最終合意の覚書を交わしたと説明した。

 電化延伸は、08年9月、可部線の活性化調査が国の補助対象となり、市やJRでつくる協議会が検討を続けていた。

 遮断機が無いのか…。写真を見てもけっこう危ない感じが伝わってくる。
▼事故の可部線駅で防止策完了 (2013 年7月30日『中国新聞』

 JR可部線安芸長束駅(広島市安佐南区)で6月、線路上の連絡通路を渡ろうとした小学5年女児(10)が列車にはねられ重傷を負った事故を受け、JR西 日本広島支社は29日、再発防止のための対策工事を終えた。連絡通路を再塗装するなどし、乗降客が列車の通過を待つ位置を分かりやすくした。

 長さ約5メートルの連絡通路のうち、オレンジ色と白で塗っていた線路の外側計約2.8メートルを赤と黄で塗り直した。黄の部分に「列車に注意」と記し、 改札側とホーム側に1カ所ずつ「警報機が鳴ったら赤色部分に入らないでください」と呼び掛ける看板も設置した。

 また、ホームから連絡通路につながる長さ約6メートルのスロープにあった手すりは、転落や列車との接触を防ぐため柵に変わった。

 一方、住民から要望が出ていた遮断機については「スペースがなく不可能」として設置されなかった。地元の長束地区と長束西学区の社会福祉協議会は30 日、遮断機の設置や見張り用の人員配置を求める要望書を同支社と市に提出する。

再塗装し、注意看板を新設するなどしたJR安芸長束駅の連絡通路

▼市民病院の建て替え3案提示 (2013 年8月25日『中国新聞』

 広島市は23日夜、安佐市民病院(安佐北区可部南)の建て替えについて、住民代表に向けた説明会を開いた。建設場所を現在地とする2案と、JR可部線の電化延伸で終点駅に予定される荒下地区に移す案の計3案を 提示。出席者からは、それぞれの案を支持する意見が出た。

 説明会は安佐北区役所で午後7時から2時間あり、区内全27学区の代表者約30人が出席した。市は工期について、現在地の隣接地が取得できれば4年、で きなければ7年と説明。移転新築の場合は3年とした。バス路線の変更案も示した。

 出席者からは「現在地のままでは、病院前の渋滞が解消されない」 などとして荒下地区への移転を求める声が出た。一方で「患者 を含めて、多くの人が現在地での建て替えを望んでいる」とする意見も上がった。

 現在地の隣接地の購入のめどを尋ねる質問に対し、市の担当者は「賃貸物件の借家人の同意が必要になるが、確認は取れていない」と述べた。
 市は、学区ごとの住民説明会を近く始める。10月中旬をめどに説明会を終え、出された意見を踏まえ、年内にも方針を決める予定。市病院事業局の山本正己 事務局長は「地域の声をしっかり聞いて判断したい」と話していた。



5. 連続立体交差事業  

▼広島市東部地区連続立体交差事業広 島県Webサイトより)
区  間
JR山陽 本線:安芸郡海田町石原〜安芸郡府中町鹿籠一丁目
JR呉線:広島市安芸区矢野東一丁目〜海田市駅
高 架化延長
約6.3 キロメートル(山陽本線約4.6キロメートル、呉線約1.7キロメートル)
除 却踏切
JR山陽 本線:16カ所
JR呉線:4カ所
概 算事業費
約960 億円
関 連事業
都市計画 道路 23路線
土地区画整理事業
・向洋駅周辺土地区画整理事業 約 12.2ヘクタール
・向洋駅周辺青崎土地区画整理事業 約 6.2ヘクタール
・海田市駅南口土地区画整理事業 約 2.0ヘクタール



▼立体交差完成を7年先延ばし (2007 年1月31日『中国新聞』

 広島県と広島市は30日、共同で進めている広島市東部と海田、府中両町を通るJR山陽、呉線の連続立体交差事業の完成時期を、2022年度まで7年間、 先延ばしする、と発表した。計画では本年度から本体工事に入る予定だったが、財政難の中、用地買収の遅れや巨額な費用負担を理由に見直した。市は、都市高速道路の整備事業と並行しての事業着手は不可能と判断。県に計画 見直しの協議を申し入れた。


▼微妙に食い違う県と市の説明 (2007 年1月31日『中国新聞』

 「住民の理解を得るよう努めたい」―。広島都市圏東部のJRの連続立体交差事業の完成時期の先送りが決まった30日、広島県と広島市の担当者は口をそろ えた。一方、県の担当者は会見で、事業延長の直接の原因が市の財政事情であることをにじませたが、市の担当者は「互いに財政事情が厳しい中で延期を決め た。協議の中で県は5年の延長を提案していた」と説明。共同事業者である両者の説明は微妙に食い違う。

JR山陽線と呉線の高架化が計画されている
海田市駅周辺。事業は当面、先送りされる


▼立体交差事業の用地買収進む (2009 年10月14日『中国新聞』

 広島市東部と広島県府中町と海田町を通るJR山陽、呉線を高架化する連続立体交差事業は、用地買収の進捗率が本年度末で8割に達する。事業主体の県と市 は2012年度末までに用地買収を完了させ、高架本体の着工を目指している。

 用地買収は、高架を建設する際、仮の線路を敷設するスペースを確保するのが目的。県と市は02年度に買収をスタートした。県が府中、海田町域の約1万 5400平方メートル、市が安芸、南区の約6千平方メートルを確保する。

 買収率は今年3月末時点で、県分が82%、市分が59%だった。本年度、市は事業費4億7千万円を計上し、来年3月末までに買収率を70%とする予定で いる。県も5億円を計上し、順次交渉を進めている。この結果、来年3月末には事業全体の買収率が8割に達する見通しとなった。


連続立体交差事業に伴い、立ち退きが進む
広島県海田町のJR山陽線沿線


▼JR高架化の縮小検討 (2012 年10月10日『中国新聞』

 広島市東部と広島県府中、海田両町を通るJR山陽線、呉線を高架にする連続立体交差事業(6.3キロ)で、事業主体の県と市が高架区間の短縮を検討して いることが9日、分かった。財政難から市が一部の高架を断念し、隣接する海田町で県が事業を中止する可能性が出ている。1999年に都市計画決定された事 業は大きな転換点を迎えた。

 県の岩佐哲也都市技術審議官は9日、海田町役場を訪れ、山岡寛次町長と面会。高架区間の短縮を検討していると説明し、「事業をしない場合のまちづくりに ついて町の意見を聞いて整理したい」と理解を求めたという。

 事業は渋滞や線路による市街地分断の解消を図るのが狙い。計画では南区と安芸区の1.9キロ、府中町の1.1キロ、海田町の3.3キロの線路を高架にす る。総事業費は960億円。県220億円、市160億円、府中町25億円、海田町49億円、JR西日本55億円をそれぞれ負担。残りを国が補助する。昨年 度末の用地買収率は府中、海田両町を担当する県で9割以上、市で6割以上。当初の完成目標は2015年度だったが、財政難から22年度に延期した。

 見直しは昨年4月に就任した松井一実市長が、財政難を理由に全事業の抜本的見直しを表明したのが発端。県と市は今年2月、工法や高架区間の短縮などの検 討に入った。具体策を探る中で、市が区間の一部で高架化を断念する案を検討。高架が途切れるため隣接する海田町では中止の可能性がある。県は道路整備など の対案を示す方針だ。

 一方、府中町の区間は市と同町によるJR向洋駅周辺の土地区画整理事業(18.3ヘクタール)が進む点も踏まえ、「事業を中止するのは困難」(県幹部) との見方が出ている。

▼JR高架の短縮に議会反発 (2012 年10月13日『中国新聞』

 広島市東部と広島県海田、府中両町を通るJR山陽線を高架にする連続立体交差事業で、事業主体の県と市が海田町部分の中止を検討していることに対し、海 田町議会は12日、臨時会を開き、計画通りの事業推進を求める意見書を議決した。久留島元生議長が山岡寛次町長とともに湯崎英彦知事、松井一実市長に提出 する。

 意見書は「市街地分断や渋滞など都市機能の阻害を解消する事業として住民が大きな期待を寄せている。(区間短縮は)到底承服できない」と記した。臨時会 に先立つ全員協議会では「なぜ海田部分だけ縮小か」「信義に反する」などと反発の声が相次ぎ、山岡町長は「県には再考を求めた」と説明。議会と執行部が一 体となって短縮に反対することで一致した。

 事業は1999年に都市計画決定した。計960億円かけ山陽線と呉線の計6.3キロを高架化する計画。完成予定は当初の2015年度が22年度に延期さ れた。海田町部分は11年度末までに91%の用地買収が済み、町は分担金49億円のうち8%を支出している。

▼JR高架化、計画通り実施を (2012 年10月24日『中国新聞』

 広島市東部と広島県海田、府中両町を通るJR線を高架化する連続立体交差事業で、海田町部分の中止を事業主体の県と市が検討していることに対し、山岡寛 次町長と町議9人は23日、湯崎英彦知事と松井一実市長を訪ね、計画通りの実施を求める要望書と意見書を手渡した。

 山岡町長は「高架化は町の総合計画の基幹。計画見直しは用地買収で立ち退いた町民への配慮に欠け、到底理解は得られない」と述べ、久留島元生議長ら町議 も「町民だけでなく広島市安芸区民の安全安心の問題」などと訴え、12日の臨時会で議決した意見書を提出した。

 湯崎知事は「重要性は分かる。事業費の問題を含め市と検討している」、松井市長も「東部だけでなく市の全事業を見直す中での検討。県と協議しながら作業 をさせていただきたい」と答え、具体的な見直しの規模や時期は説明しなかった。

 事業は1999年に都市計画決定した。計960億円かけ山陽線と呉線の計6.3キロを高架化する内容。完成予定が当初より7年遅れの2022年度とされ た上、今月9日に県が海田町に高架化短縮の検討を伝えたため町と町議会が反発している。

▼広島知事、立体交差は困難 (2012 年11月7日『中国新聞』

 広島県の湯崎英彦知事は6日の記者会見で、広島市東部と海田、府中両町を通るJR線を高架にする連続立体交差事業の見直しに関し、「そのまま実行すれ ば、ほぼ全ての都市整備予算を相当期間つぎ込まないと完成しない」 と述べ、財政面から現計画の推進は困難、との見方を示した。

 立体交差は県と広島市が事業主体で、JR山陽線、呉線の計約6.3キロが対象。総事業費960億円のうち県が220億円を負担する。湯崎知事は計画を縮 小しなければ「他の地域の事業がストップする」と、見直しの必要性を強調した。

 高架にする区間を短縮した場合の渋滞解消策などについては「一定の効果が得られる別の方策がないか検討している」と説明。見直しの内容や時期は明らかに しなかった。

▼JR高架化に短縮案 広島県 (2013 年8月21日『中国新聞』


 広島市東部と広島県府中、海田両町を通るJR山陽線、呉線を高架にする連続立体交差事業(6.3キロ)で、広島県は20日、高架化区間を西側の2キロに とどめ、東側4.3キロの高架化を中止する案を両町に伝えた。財政が厳しいため、事業費を約4割減の570億円に圧縮する。町内の全区間で取りやめとなる 海田町は難色を示している。

 事業は渋滞や線路による市街地分断を解消する狙いで1999年に都市計画決定した。だが960億円に上る事業費がネックとなり、事業主体の県と広島市が 昨年2月から見直しを検討。今回、初めて縮小案を示した。

 案では広島市南区と府中町の2キロの区間は計画通りに進める一方、府中町と同市安芸区の境付近から東側は高架化を見送る。現計画では20カ所の踏切がな くなるとしてきたが、縮小案では14カ所の踏切が残る。中止区間では代替策として、線路をまたぐ跨線橋(こせんきょう)2カ所と、地下をくぐるアンダーパ ス1カ所を整備。線路沿いに片側1車線の道路を2キロ整備する。

 事業費570億円の負担の内訳は県105億円、市110億円、府中町25億円、海田町10億円、JR西日本20億円で、残る300億円に国の補助金を充 てる。府中町は同額、県は5割減、市は3割減、海田町は8割減となる見通しだ。事業縮小を正式決定する時期は未定で、着工から10年後の完成を見込む。

 県都市計画課は「現行計画を進めるのは財政的に難しい。代替案で交通の円滑化などの機能は一定に確保できる」と説明する。
 県は今後、海田町の町議会や町民に見直し案を説明する機会を設ける予定だ。山岡寛次町長は「非常に残念。見直し案を精査し、問題点を整理したい」と話し た。

▼まちづくりに影響 2町困惑 (2013 年8月21日『中国新聞』

 広島都市圏東部のJR線を高架化する連続立体交差事業で20日、事業主体の広島県が高架区間を当初計画の6.3キロから2キロへ短縮する案を府中、海田 両町に示した。両町長は「残念」と住民の反発やまちづくりへの影響を懸念した。一方、広島市は高架を見送る区間での代替策を県と歩調を合わせて進める考え を強調した。

 海田町は当初の計画通りの整備を求めてきたが、町内3.3キロ全てが中止となる。午後1時から、町役場で県土木局の児玉好史都市技術審議官から説明を受 けた山岡寛次町長は「町議会や住民が受け入れられない」と反発する一方、町議会や住民に説明するよう県に求めた。

 高架区間の短縮は、県が昨年10月、山岡町長に伝えていただけに、町幹部たちからは「とうとうきたか」との声も漏れた。山岡町長と一緒に県の説明を聞い た三宅信行副町長は険しい表情で「内容は県に聞いてほしい」と言葉少なだった。

 府中町では1.1キロの高架が予定通り進む見通しだが、和多利義之町長は「県市2町が一体で進めてきた事業だけに残念」と述べた。高架化を見越して向洋 駅周辺で進める区画整理事業には「悪影響が及ばないよう求めたい」とした。

 県は、高架化を見送る区間で線路をまたぐ跨線橋(こせんきょう)を2カ所、線路をくぐる地下道・アンダーパスを1カ所設ける代替策を示した。事業主体と して県と共に縮小案と代替策を検討してきた広島市街路課は「渋滞解消など当初の事業目的にできるだけ近づけた。地元と丁寧に話をしながら、県と歩調を合わ せて協議していきたい」としている。



6.広島駅の改良  

▼広島駅の商業施設を拡充 (2010 年4月16日『中国新聞』

 JR西日本(大阪市)が、広島駅新幹線口の駅舎を増築するなどして構内の商業施設を大幅に拡充することが15日、分かった。商業用スペースを最大で現在 の1.6倍に広げる方向で検討している。駅南北をつなぐ自由通路の整備に合わせ、2016年度末の完成を目指す。

 駅舎の大規模改修は1975年の山陽新幹線の開通以来初めてで、広島駅地区の拠点性がさらに高まりそうだ。計画では、新幹線口の2階建て駅舎を増築し商 業スペースを拡大する。さらに線路をまたぐ橋上の自由通路整備に合わせ、通路東側に約4千平方メートルの商業スペースを新設する。

 商業スペースの拡大は、合わせて最大で約1万平方メートルとなる見通し。衣料品や飲食などの専門店を誘致する。JRが整備し、子会社が運営する方針。
 自由通路は、広島市とJR西日本が16年度の完成を目指し整備を予定している。同時に改札口などの駅機能を自由通路西側の橋上に移す。切符を持たなくて も駅構内を南北に渡れるようになり、JRは人通りの増加を見通して商業機能を強化する。


▼広島駅自由通路 11年度着工 (2011 年2月9日『中国新聞』

 広島市は2011年度、JR広島駅(南区)の南北を結ぶ自由通路の工事を始める。回遊性を高め、周辺地域の活性化につなげるのが狙い。自由通路の整備に 合わせ、JR西日本も駅構内の商業用スペースを広げ、「駅ナカ」ビジネスの拡充を図る。

 自由通路は17年度の完成を予定する。南口広場と新幹線口(北口)広場をつなぎ、長さ180メートル、幅約15メートル。改札を経て新幹線口につながる 現在の陸橋を撤去し、同じ位置に設ける。改札を通らずに駅の南北を行き来できるようになる。

 JRは、自由通路の両側に商業施設や橋上駅が入るスペースを整備する。駅全体の商業スペースは現在より1.6倍に広がる。

 自由通路の総事業費は約127億円。うち市が9割、JRが1割を負担する。建設工事は、駅北口の二葉の里(東区)土地区画整理事業の施工者である独立行 政法人の都市再生機構(横浜市)に委託する予定だ。市は、11年度当初予算案に実施設計と駅設備の移転工事の関連経費約6億円を計上した。

 自由通路は、駅北口で市が整備する歩行者専用橋にも連結。歩行者橋は三つまたに延び、若草地区に3月オープン予定のシェラトンホテル広島、マンション、 歩道などとつながる。歩行者橋も17年度の完成を予定する。


▼駅マイカー配慮案に業界反発 (2012 年4月27日『中国新聞』)

 広島市は、JR広島駅北口広場の再編案をまとめた。今は別々になっている高速バス、タクシーのゾーンを一つにまとめ、マイカー駐車場を独立させるレイア ウト。利用者の利便性アップを狙う。一方、広島県バス協会と県タクシー協会は「接触事故の危険性が高まる」と案の抜本的な見直しを市に要請している。

 北口広場は約1万3千平方メートル。案は西側のゾーンをバスとタクシーそれぞれの乗降場と待機所に、東側をマイカー専用の駐車場にする。現在は西側がバ スとマイカー用、東側がタクシー広場になっている。

 県道からの出入り口を、交通機関とマイカーで明確に分けるのが目的。マイカー利用者が間違ってタクシー広場に入るなど「分かりにくい」との声が絶えな い。交通機関の乗り降りする場所をまとめ、観光客に分かりやすい駅づくりも狙う。しかし、この案に県バス協会と県タクシー協会が難色を示す。バスとタク シーが交錯する場所が多く、接触事故を起こす危険性が高まると主張する。

 両協会の役員は26日、それぞれ市役所を訪れ、案の抜本的な見直しを求める要望書を提出した。提出後、県バス協会の役員は「安全面の課題が多い」と話し た。市道路交通局の高井巌局長は「この案で決まったわけではない。要望を踏まえ検討したい」と述べた。


7.広島空港の鉄道アクセス構想   

▼広島空港−JR白市駅間、鉄道で結ぶ  (2001年6月17日『中国新聞』)

 広島空港(広島県本郷町)への軌道系アクセス整備を検討している広島県は16日までに、JR山陽線白市駅と空港ターミナルビル2階を直結する、在来線型 の鉄道建設を目指す方針を決めた。本年度中にも事業主体を決め、JR西日本と協議に入る構え。リニア鉄道構想を断念して以来、足踏み状態だった軌道系アク セス計画が動き出す見通しとなった。

 鉄道は、白市駅〜空港ターミナルビル間の約8キロに単線で、山陽線と同じ軌道で建設する。県が昨年まで検討していたリニア鉄道のルートより北寄りを通 り、大半が高架かトンネルで、ほぼ直線となる。白市駅から山陽線に直接乗り入れる構想で、空港〜広島駅間の所要時間は最短で41分、山陽線で各駅停車する と52分となる。事業費は約340億円、1日平均6千人前後の利用を見込んでいる。

 県が1995年までリニア鉄道と並行して検討した鉄道整備案は、急傾斜を避け、空港周辺の道路や企業団地開発の妨げにならないルートを選定。空港駅は地 下20メートルに建設する計画だった。今回、再調査したところ、周辺開発に支障のないルートを通り、地上駅設置が可能と分かった。事業費は、地下駅建設よ り約40億円少なく、リニア鉄道とほぼ同額の340億円と算定。うち70%を出資金や補助金などで賄えば、鉄道事業の許可条件である「30年以内の累積収 支の黒字転換」も可能との収支予測を立てた。

 県は近く、鉄道の予備設計に入り、本年度中にも公営か、第三セクターかなど事業主体を絞り込み、JR西日本との本格的な協議に入る方針だ。高架やトンネ ルなど鉄道施設は県が建設し、車両運行をJRに委託する「公設型上下分離方式」も浮上している。併せて、今までリニア鉄道を前提に実施してきた環境影響評 価のための現況調査を、範囲を広げてさらに3年間継続。早ければ2005年度にも着工したい考えだ。

 広島空港への軌道系アクセスについて県は95年以降、リニア鉄道の導入を検討。しかし、昨年6月に車両開発会社が、県が導入を予定していた車両開発から 撤退したため、断念した。その後、県はJR在来線型の導入に方針転換し、検討を進めていた。

■鉄道方式、事業主体が課題
 <解説> 広島県が16日までに、広島空港(本郷町)へJR在来線型の鉄道を整備する方針を決めたことで、空港への軌道系アクセスは実現の可能性が高 まった。しかし、事業主体の決定や、JR西日本の協力、収支見通しなど、乗り越えなければならないハードルは多い。

 広島空港への軌道系アクセスは、1993年10月の開港と前後し、県議会や経済界を中心に必要論が高まった。県は、JR在来線延伸とリニア鉄道の2案を 検討。95年12月、学識経験者や行政、経済界の代表でつくる懇話会が「採算性や技術面でリニア鉄道整備が適当」と藤田雄山知事に提言し、県はリニア整備 を目指していた。しかし、昨年6月にリニア鉄道の車両開発会社が、開発から撤退。県はリニアを断念し、あらためてJR在来線型鉄道の検討を進めた。

 今回、事業案を固めたが、実現に向けた大きな課題は事業主体の決定と採算性だ。事業主体は、県が軸となる公営、民間の出資を含めた第三セクター、JR西 日本の3つに絞られる。県は山陽線との相互乗り入れを目指す考えで、東京〜広島間で航空各社とライバル関係にあるJRの協力が、どこまで得られるかにか かっている。

 採算面では、事業費340億円の70%を無償資金で賄う必要がある。国の現行補助制度では、国と県の補助は45%程度にとどまり、残り25%の資金調達 を迫られる。さらに、1日6千人前後の利用客を確保するには、備後〜山口県東部からも利用するための空港機能の強化も欠かせない。(井上浩一)

▼空港アクセスで検討会 広島県とJR西 (2004 年2月11日『中国新聞』

▽在来線の接続探る

 広島空港(広島県本郷町)への在来線型鉄道整備を検討している広島県は10日、JR西日本広島支社と「広島空港アクセス鉄道整備計画検討会」を設置した ことを明らかにした。JR山陽線との相互乗り入れに関する技術的な検討を進める。

 県議会拠点機能強化対策特別委員会で、県側が明らかにした。検討会は双方の担当者らで構成し、県地域振興部の梶田慎二管理総室長が座長を務める。JR山 陽線の白市駅で接続するための課題や、広島市方面から直行便を運行するための計画や採算制などを検討。2004年度半ばまでに一定の協議結果をまとめる。

 広島空港への軌道系アクセス整備をめぐっては県は当初、リニア鉄道の導入を検討。しかし、車両開発会社が県の想定していた車両開発から撤退したため、断 念した経緯がある。県は2000年9月、在来線型への変更を表明した。

 県の今の構想では、白市駅と空港間の約8キロに単線で在来線型鉄道を整備。広島駅などからの直接乗り入れを目指している。県が整備し、第三セクターなど 民間が運行する「公設型上下分離方式」を想定しているが、県地域振興部は「経営へのJRの参画は厳しい」との見方を示している。

▼広島空港アクセス鉄道 JRと採算性検討/県 (2004 年2月24日『朝日新聞』

 広島空港(本郷町)〜JR白市駅(東広島市)間に県が計画している在来線のアクセス鉄道について、県はJR西日本広島支社(広島市)と採算性などの検討 に入った。来年3月までに報告書をまとめ、鉄道整備が可能か判断する。この計画をめぐっては、空港の東京便が新幹線と客を取り合う競合関係にあることなど から、協議が難航していた。

 県とJR西日本広島支社は今月、技術的な整備方法のほか、採算性などを検討する「広島空港アクセス鉄道整備計画検討会」を設置。情報交換をしながら協議 を進めていく。

 だが、JR側も新幹線の東京便の利用促進を進めており、「(アクセス鉄道の)運営に参加する考えはなく、検討会の設置は技術的な協力方法を探るため」と している。県は、約8キロの区間を県が建設してJR山陽線と結び、民間セクターによる運営方法を探る方針だ。

 県の構想では、列車はJR岩国駅を始発として空港まで1時間に3往復する。広島〜空港間は最速で30分台にして、現行のリムジンバスより10分程度短縮 する。JR線の軌道を運行するため、JR側の協力を取り付けることが前提になる。建設費は340億円程度が見込まれる。

 藤田雄山知事は「採算性が問題だ。JRといかに協力して、将来、県民のみなさんや県にとってお荷物にならない形でつくることができるかがポイントだ」と 話している。

◇◆広島空港アクセス鉄道整備事業の経緯◆◇
 計画は、93年に開設した空港へのアクセス向上を目指して持ち上がった。当初は、広島〜空港間を時速200キロ、約20分で結ぶリニア鉄道を想定してい たが、99年夏に計画ルート付近から絶滅危惧種のオオタカの飛来が確認され、営巣地調査のため事業が一時中断。00年、国内で唯一、リニア車両の開発を 担っていたHSST開発(本社・東京)が需要の低迷などを理由に事業から撤退。県は在来線型鉄道に方針転換する一方、環境影響調査を進めていた。新年度予 算案にも環境影響調査費として約3千万円を計上している。

▼広島空港そばに新幹線新駅 (2004 年7月11日『中国新聞』

アクセス向上へ論議を

 広島空港(広島県本郷町)への鉄道アクセス構築に向け、県とJR西日本は今年2月、「広島空港アクセス鉄道整備計画検討会」を設置。JR山陽線白市駅か ら空港ターミナルまでの8キロを在来線型鉄道で結び、山陽線に乗り入れる技術的な検討をしている。しかし、JR側は当初から経営参画はしないと表明。展望 が開けない中、空港から5キロほどのところを走るJR山陽新幹線に新駅設置し、空港とシャトルバスで結ぶ案が水面下でささやかれ始めている。(編集委員・ 山本浩司)

 本郷町上北方。本郷トンネルと第二高山トンネルの間に700メートルの直線の明かり区間(トンネルでない部分)がある。県道と交差する新幹線は高架では なく、地上から数メートルのところを走っている。
 「ここに新駅を造ってシャトルバスで結べば、空港まで数分のはず」という、ある交通関係者の話を検証してみた。県道との交差部分を車で出発。坂道を上り 空港ターミナル前までの所用時間は8分、距離は5.5キロだった。単純にみれば、空港へのアクセスとしては絶好の立地だ。

「敵に塩は送れぬ」

 問題はある。最大はJR西日本の協力だ。1996年に53%だった広島〜首都圏間の新幹線シェアが、2001年には41%に落ちた。起死回生を図るJR 西日本は昨年10月、のぞみの大増発、のぞみ料金の値下げ、自由席の新設を打ち出した。

 効果が表れつつある同社にとって、航空機を利する新幹線新駅設置には首を縦に振れそうもない。垣内剛社長は「ライバル(航空機)に塩は送れない」と言い きった。
 広島空港からの国内線利用者は昨年度、約316万人。うち東京便が約261万人と83%を占める。JR西日本としては、空港の利便性が上がり、取り戻し た利用者が航空機に戻るような事態は避けたいのだ。リニア構想の頓挫後、在来線型を推進している県も「新幹線駅を検討したこともなければ、将来するつもり もない」という。

見込める新規需要

 だからといって、この案が水面下の泡と消えるのは、空港の将来のためにプラスとは言えないだろう。
 東京への航空便利用者のうち「アクセスはどうあれ、東京へは航空機」という「不動の航空ファン」に加え、国内の他路線利用者55万人と国際線利用者16 万人の一部は新幹線駅の「新規需要」として見込めるのではないだろうか。JRの一部幹部からも「わが社のことを抜きにして、公共交通という面では新駅設置 の意向も理解できる」という声が漏れる。

 広島空港への鉄道アクセス必要論が、県議会や財界を中心に高まったのは1993年だった。リニア計画の白紙撤回があったとはいえ、既に11年が経過して いる。

 新幹線駅を鉄道アクセス案の一つとして、@新幹線から航空機への移行組が実際にどれだけ出るのかA白市駅〜空港ターミナル間に単線を敷くのに、現時点で 必要とされる事業費約340億円の国、県、地元の負担割合B6千人が目標とされる在来型鉄道の利用者の見込み実数C新駅設置の事業費―などの点を冷静に調 査、検討してみる価値は十分にあるのではないだろうか。

▼広島空港へ在来線乗り入れ可能 広島県が試案 (2004 年9月18日『中国新聞』

■1時間3往復を想定 JR西の合意は不透明


 広島空港(広島県本郷町)への在来線型のアクセス鉄道整備を検討している広島県は17日、白市駅(東広島市)でJR山陽線と接続し、広島・岩国駅間への 直接運行が技術的に可能とする運行計画の試案をまとめた。1時間当たり3往復を想定し、本年度内をめどに需要予測や収支採算面などの調査結果をまとめ、 JR西日本に乗り入れへの合意を求める。

 県は2月、同社広島支社と「広島空港アクセス鉄道整備計画検討会」を設置し、検討を進めてきた。構想では、白市駅〜空港間の約8キロに単線の在来線型鉄 道を敷設。山陽線経由で広島、岩国駅からの乗り入れを目指す。総事業費は約340億円。県が整備し、第三セクターなど民間が運行する「公設型上下分離方 式」を想定する。

 試案では、1時間当たり空港から岩国駅までの2往復と、広島駅までの1往復を設定。うち岩国駅までの快速、普通の2往復は、山陽線を走る際は、JR車両 にアクセス鉄道の車両を連結して運行する。広島駅までの1往復は2両編成の特別快速で、独自車両で運行する。広島駅〜空港間の所要時間は、最短で30分台 後半を見込む。

 この運行計画を実現する条件として、岩国、白市駅での連結・切り離し作業で生じる数分間の遅れの回復▽特別快速の運行に向けた広島駅の線路やホーム改良 ―などが挙がっている。

 一方、新幹線が航空機との顧客獲得を競っているJR側は、経営には参画しない方針を示している。山陽線への乗り入れを受けるかどうかのJRの経営判断に 加え、県の厳しい財政状況もあり、実現には不透明な要素がまだ多い。

●クリック●
 広島空港への軌道系アクセス整備 広島空港の本郷町への移転・開港に伴い、県は1989年度から調査・検討に着手。各界で構成する「広島空港軌道系交通 対策懇談会」の提言を受け、95年にリニア鉄道の導入を目指すと表明した。しかし、車両開発会社が県の想定していた車両開発から撤退したため断念。 2000年9月、在来線型への変更を打ち出した。

 結局のところ新幹線の増発などの影響で、広島空港の利用者数は減少傾向にあり、2011年度は219万人(国内線)に過ぎない。2012年度には425 万人になる前提のアクセス鉄道の採算性は全く外れた形だ。そもそも岩国方面からの集客を目指していたのだが、錦帯橋空港の開港でこれも難しくなってしまっ た し…。
▼広島空港アクセス「6年目で黒字」 県が需要予測 (2005 年5月20日『中国新聞』

■JRの合意は不透明

 広島空港(三原市)への在来線型のアクセス鉄道整備を検討している広島県は19日、鉄道事業の需要予測と収支採算の検討結果をまとめた。開業6年目で単 年度収支の黒字化を見込むなど、「採算性は確保できる」としている。ただ、新幹線と航空機の顧客獲得競争が激化する中、JR山陽線への乗り入れを前提とす る計画にJR側が合意するか否かなど、不透明さを残している。

 アクセス鉄道をめぐっては、県とJR西日本広島支社が昨年9月、運行計画の試案をまとめた。JR白市駅(東広島市)〜空港間の約8キロに新たな単線を敷 き、白市〜広島・岩国駅の山陽線と合わせた区間で、1時間に3往復の直接運行が可能―などとする内容。県はこの案を基に、需要と採算性を2012年度の開 業を想定して検討した。

 前提条件として、広島空港の旅客数は国による全国予測から同年度が425 万人でその10年後に55万人増加する▽鉄道利用者はうち 24%▽白市〜空港間の運賃を370円▽車両購入費27億円の借り入れ―などを設定した。

 その結果、鉄道開業時の利用者は1日当たり4100人で、 10年後以降は4600人とはじいた。これによって開業当初に1億800万円の赤字を見込む単年度収支は、運賃収入増や支払い利息減などで縮小し、6年目 で黒字化すると予想。14年目で累積損益も黒字化し、債務償還は13年目で終わると見込む。

 一方、計画の前提となる山陽線乗り入れに、航空各社の東京線などと競合するJRが合意するかは不透明だ。財政難の中、県が線路部分を整備し第三セクター などが運行する「公設型上下分離方式」でも340億円に上る見通しの総事業費の確保も課題となる。

 県地域振興部は「需要予測と採算性のデータを基に、粘り強くJRに働き掛け、早く事業着手できるよう努力したい」としている。

◎クリック◎
 広島空港への軌道系アクセス整備 広島空港の三原市(旧本郷町)への移転・開港に伴い、広島県が1989年度に調査・検討に着手した。95年には「広島 空港軌道系交通対策懇談会」の提言を受け、リニア鉄道の導入を目指すと表明。しかし車両開発会社が、県が導入を想定していた車両の開発から撤退したため断 念。2000年9月、在来線型への変更を打ち出した。

▼山陽線乗り入れ、技術の壁 (2005 年6月19日『中国新聞』

■広島空港アクセス鉄道
 広島県が、JR広島駅と広島空港(三原市)を結ぶ在来線型アクセス鉄道の整備に乗り出そうとしている。しかし、この計画には技術的に難問が多いだけでな く、経営環境の面でもJR西日本と直接競合する。県は「開業6年目で単年度収支の黒字化が見込める」としているが、アクセス整備の前には大きな壁が立ちは だかっている。(編集委員・山本浩司)

 広島空港は、広島市の中心部から約50キロ離れている。そのアクセスは現在、自家用車、タクシーとリムジンバスに限られ、事故や天候による高速道路の渋 滞の影響を受けやすい。今年2月1日には積雪のため、リムジンバスが始発から午前10時ごろまで運休。航空機は通常運航しているのにキャンセルを強いられ る乗客が続出した。

 そんな事情もあって県は、開港(1993年)前の89年から軌道系アクセスの調査・検討に着手した。当初はリニア鉄道の導入を目指したが、車両開発会社 が撤退して断念。2000年9月からは在来線型のアクセス整備を目指している。
 今回明らかになった案では、県が軌道などのインフラを整備し、第三セクターなどの民間が運用する「公設型上下分離方式」を打ち出した。

▽連結で2往復
 それによると、JR山陽線白市駅(東広島市)から空港までの約8キロに単線を敷く。運転間隔は1時間3往復。うち1往復は独自の2両編成で広島駅〜空港 間を特別快速列車として運行する。残りの2往復は白市駅でJRの車両に連結して岩国駅まで快速・普通列車とする。広島駅〜空港間の最短所要時間は、リムジ ンバスより約10分短い30分台後半を目指す。

 開業は2012年度を想定。広島空港の予想旅客数や車両購入費27億円の借り入れなどを前提に、白市〜空港間の運賃を370円とはじいた。当初は年1億 800万円の赤字だが、6年目で単年度黒字化、14年目で累積損益の黒字化を見込んでいる。

 しかし、課題はあまりにも多い。
 技術的な面では、まずJR山陽線広島駅から西へ、岩国駅までの乗り入れだ。この区間では、空港に乗り入れする新会社の独自車両をJRの車両に連結するこ とになる。ブレーキと電気系統をつなぐためには、双方の車両の形式が同じでなければならない。

 ところが、JR西日本広島支社に配置されている車両は、関西圏などから回って来る旧式のものばかり。この傾向は将来も続くため、開業時に新会社が購入す る最新型車両との互換性は期待できないのだ。この問題を解決するには、電気・ブレーキ系統を旧式車両に準拠させた「新車両」を造るか、JRから同じ旧式車 両を購入する必要がある。

 しかし、わざわざ古いタイプに合わせた車両を発注するのは現実的でない。かといって旧式車両購入の見通しもない。尼崎市の福知山線脱線事故を受けてJR 西日本が策定した安全性向上計画では予備車両の増強をうたっており、JRに車両の余裕がないからだ。

 問題はほかにもある。朝夕のラッシュ時、白市駅や岩国駅で車両の連結や切り離し作業をどう行うのか。白市駅から空港までの線路の勾配は1000分の20 (1キロの高低差20メートル)程度におさめないと上り切れない。車両基地を新たに設けたり、折り返し運転のための線路改修も必要だ。

▽協力は不透明
 ただ、これら技術面の課題は、時間をかけて調整し、必要な投資をすれば克服することができる。しかし、次に挙げるような問題は、現状ではいかんともしが たい。JR山陽線に乗り入れる鉄道アクセスについて県から協力を要請されているJR西日本は、従来から「技術的なアドバイスは惜しまない」としてきた。だ が、三セクへの参加などの経営参画や、乗り入れへの協力については言及していない。

 その背景には、新幹線と航空機による広島〜東京間の激しいシェア争いがある。一昨年のダイヤ改正でJR西日本は、のぞみ料金を値下げして自由席を新設し たうえに大増発をして、ようやく客の減少傾向に歯止めをかけた。それだけに取り戻した客を航空機に奪われかねない、空港への乗り入れ協力については消極的 にならざるを得ない。

 この問題を解決する方策は、新幹線と競合しない国内・国際路線の誘致で鉄道アクセスの利用客を増やすしかない。しかし、現状ではきわめて難しい問題であ る。広島県も欧州やオセアニア、アジア路線の積極的な展開と新潟、福島などとの一日交通圏の拡大を目指しているが、実現への見通しは立っていない。

 空港周辺に、旅客以外のアクセス鉄道利用者を呼び込むための施設づくりも求められるだろう。広島空港をいかにして中国四国地方のハブ空港に育てるか。鉄 道アクセスを整備するためには、そのアクションプランの具体化が急務である。

▼広島空港接続 JR「協力困難」 (2006 年1月20日『中国新聞』

▽広島県、新計画を提示へ
 広島空港(三原市)と広島都市圏・岩国市とを結ぶ在来線アクセス鉄道の整備構想を進める広島県は19日、JR西日本広島支社が県の運行計画への協力は困 難と回答してきたことを明らかにした。山陽新幹線の集客への影響に加え、山陽線の経費負担も大きいとの理由。県は近く、既に策定した新たな運行計画をJR 側に示し、再度協力を求めていく方針だ。

 県地域振興部によると、2004年度にまとめた現行の計画に対し、JR側が協力困難との回答をしたのは昨年12月中旬。理由として空港の利便性向上で山陽新幹線は年間5億円の減収になる上、山陽線は経費負担で10億円の減益との試算を示したという。

 回答を受け、県は山陽線でのアクセス鉄道とJR車両の連結運行を中心とする現計画を見直して、JR側の負担を軽減するなどの新たな計画を策定した。

 新計画は快速について、連結運行を見直し、白市駅の同一ホームでアクセス 鉄道に乗り換える白市〜空港間のシャトル運行へ変更。普通については、JR車両にアクセス鉄道車両を連結する手法から、JR車両のみで空港まで延伸運行するよう見直した。アクセス鉄道の特別快速は山陽線へ乗り入れる

 また現行計画では、アクセス鉄道側が22両を購入してJRに貸すことが必要で、年間リース料は約2億1,900万円。新計画は、連結解消などでJR区間 を走るアクセス鉄道を減らしたため購入は6両に減る。一部車両の相互リース併用により逆にJRが約5千万円の収入を得て、線路の維持経費なども削減できる という。

 新計画は引き続き、岩国・広島〜空港間を1時間当たり3往復すると想定。1日のアクセス鉄道利用者は開業時で3,657人。乗り換えの発生などで現行計 画に比べ約490人減るが、車両購入時の借入金が約27億円から約3億8千万円に減り、債務償還は開業10年目と3年短縮できるとしている。

 県地域振興部は「新年度中のJR側との同意に向け最大限の努力をしたい」とし、JR広島支社広報室は「新しい計画について県の説明を受けていないが、要 請があれば再度検討することになるだろう」としている。(阿座上俊英)

クリック《広島空港の軌道系アクセス》
 三原市への移転・開港に伴い広島県が1989年度に調査着手。95年にリニア鉄道導入を打ち出したが、車両開発会社が撤退し断念。2000年9月、在来 線型に変更した。構想では、山陽線白市〜空港間約8キロに県が単線鉄道を整備。第三セクターなど民間のアクセス鉄道会社が運行する「公営型上下分離方式」 を想定する。総事業費は約340億円の見込み。

▼広島空港の軌道系アクセス 多様な視点で検討を (2006 年2月5日『中国新聞』

 広島空港(三原市)と広島都市圏との軌道系アクセスを検討している広島県は近く、新たに策定した運行計画をJR西日本広島支社に示し協力を求める。実現 に向けて動きだせば巨大なプロジェクトになる。さまざまな角度からの検討は欠かせない。
 軌道系アクセスは、JR山陽線の白市駅(東広島市)と空港の間約8キロを単線で結ぶ。県が整備し民間の鉄道会社が運行する。「公営型上下分離方式」と呼 ばれる。

 今回の計画は、アクセス鉄道が空港と白市間をシャトル運行するほか、便によってはJRの車両が空港に乗り入れたり、アクセス鉄道が広島まで延伸したりす る。客の利便性を考え、空港と広島などの間を乗ったまま移動できる便の確保に知恵を絞った。乗り換える際もホームの反対側に移るだけで済む形態にする。

 県が計画を示すのは、昨年に続き2回目となる。前回はアクセス鉄道の車両を白市でJRの車両に連結し、そのまま山陽線に乗り入れる案だった。しかしJR にとっては車両の連結や切り離しに時間がかかる。運転費などの負担もある。昨年末、山陽線と山陽新幹線の減収・減益を理由に「協力は困難」と回答した。
 今回の案には連結や切り離しはない。アクセス鉄道から山陽線への乗り入れも、できるだけ少なくするよう工夫した。JRの負担軽減に配慮したといえる。

 ただし両案とも、新幹線への影響に触れていないのが気になる。広島〜東京間で、新幹線と航空機は激しい利用客争奪戦を繰り広げている。航空機に有利にな る施策への協力について、JRの姿勢にはためらいが見え隠れする。県は今年中の決着を目指している。JRは「県から説明があれば真剣に検討する」という。 双方が受け入れられる道が何とか見いだせないか。知恵を絞ってほしい。

 空港へのアクセスをリムジンバスに頼っている現状は、いかにも危うい。昨年末には雪で山陽自動車道が通行止めになり、3回も運休した。事故による渋滞に 巻き込まれることもある。軌道系アクセスを県が空港オープン前の1989年度から検討している背景にはそうした事情もある。また将来、道州制の議論が高ま れば、州都の地位を確保する要素の1つにもなりそうである。

 JRと県の動きを見守る一方で、340億円と見込まれる総事業費をどう確保するかも考えなければならない。県が財政難に直面しているなかで、国の補助金 と県費で賄うことは可能なのか。空港へのアクセスに選択肢が広がれば、利便性がアップするだけでなく見学する楽しみも増える。どんな形態と方法で進める か。将来へ悔いを残さない結論を出したい。

▼広島県、広島空港連絡鉄道構想を断念・JR西の協力得られず (2006 年9月27日『日本経済新聞【中国】』

 広島空港(広島県三原市)とJR山陽本線を結ぶアクセス鉄道整備構想について、広島県の藤田雄山知事は25日、県議会で「計画を一時見送る」と述べた。 広島県が1989年から17年、8億8000万円の調査費を投じて検討を続けてきた計画は、西日本旅客鉄道(JR西日本)の協力を得られず、事実上断念へ 追い込まれた。

 藤田知事は「JR西から、県の要請には協力できないと回答があった。山陽本線と接続しない別線として整備する場合は大幅な赤字経営が予想され、現時点で は鉄道事業として実施できないと判断した」と述べた。

 道州制をにらみ都市機能向上を目指す広島県は、広島空港と最寄り駅の山陽本線白市駅(東広島市)をアクセス鉄道で結ぶ構想を推進してきた。現在は広島市 や福山市からは高速バスを利用するのが一般的だが、積雪や事故で通行できないこともある。

▼広島空港のアクセス駅整備へ (2007 年7月7日『中国新聞』

 広島県は本年度、広島空港への連絡バスが発着するJR山陽線白市駅の駅前広場の整備計画を策定する。広島都市圏から空港に乗り入れる鉄道整備構想が困難 になったのを受け、山陽道が通行止めになった場合のアクセス拠点として、利便性向上を図る。バス、タクシーの利用状況や駅前広場への車両の乗り入れなど山 陽道不通の緊急時と、平常時の実態を調べる。その上で改善点などを盛り込んだ整備計画をまとめる。

▼新幹線が11年ぶりシェア50% (2010 年2月7日『中国新聞』

 広島〜首都圏間の新幹線と航空機のシェアで、新幹線が2008年度、11年ぶりに50%に戻したことがJR西日本の調べで分かった。

 新幹線のシェアは、1993年度には57%もあった。しかし、93年10月、広島空港(三原市)が開港。旧広島空港(現広島西飛行場、広島市西区)より 機材が大型化して増便。さらに95年の阪神・淡路大震災で山陽新幹線が不通になった間、飛行機を利用した人たちが開通後も新幹線に戻らず、02年度には38%にまで落ち込んでいた

 危機感を強くしたJR西日本は03年、のぞみの特急料金を値下げして自由席を設ける大胆なダイヤ改正を実施。この効果で徐々に回復し、佐々木隆之社長が 「悲願だった」という50%に戻した。佐々木社長は「新型N700系車両やICカードの導入などサービス向上の結果。広島〜羽田線は航空会社にとってもド ル箱路線で安心はできない。今後も精いっぱい競争したい」と話している。

▼空港アクセスの改善策を協議 (2010 年5月12日『中国新聞』

 大型連休中の山陽自動車道の渋滞で広島市中心部と広島空港(三原市)を結ぶリムジンバスの欠便が続発した事態を受け、広島県は、アクセスの定時性確保策 を官民で検討する協議会を今月中に発足させる。湯崎英彦知事が、11日の記者会見で明らかにした。協議会は、県、中国運輸局のほか、JR西日本や県バス協 会、県内5商工会議所の担当者たちで構成する。県は12月末までに4回程度会合を開き、本年度中に方向性をまとめる方針でいる。

 国道2号安芸バイパスや東広島バイパスなど整備中の道路の活用を含む代替ルートの策定▽山陽道の渋滞解消策▽主要アクセスであるリムジンバス欠便時の代 替手段の充実―などについて検討する。リムジンバスは、高速道路料金の大幅割引を受けた渋滞の影響で、ゴールデンウイーク(GW)などの大型連休に欠便が 相次いだ。本年度のGWは170便、2009年度のGWは181便に上った。代替ルートは現在、山陽線でJR白市駅(東広島市)に向かい、空港連絡バスに 乗り換えるしかない。

 空港アクセスをめぐって県は06年、白市駅〜空港間の鉄道整備構想を凍結した。湯崎知事は「当面は道路アクセスをどう改善するかが中心」と説明した。


▼空港アクセス「道路整備で」 (2011 年3月24日『中国新聞』

 空港アクセス「道路整備で」 広島県や経済団体などでつくる県空港振興協議会(会長・深山英樹県商工会議所連合会会頭)は23日、広島空港(三原市)と 広島都市圏を結ぶアクセス対策について、幹線道路網の整備促進を柱にした行動計画をまとめた。県が凍結した鉄道整備構想は、旅客数の増など採算性の見通し が立つまで検討を見送る方針を決めた。

 計画は、主要アクセス手段のリムジンバスが通る山陽自動車道の代替ルートとして高速道路や国道、主要県道を整備促進する必要性を強調した。山陽道の渋滞 や通行止めに対応するのが目的。具体的には、建設が進んでいる国道2号東広島・安芸バイパス▽東広島呉道路▽県道矢野安浦線の改良―を明記。協議会として 関係団体に働き掛け、早期の全面完成を目指す。

 JR山陽線白市駅(東広島市)と空港を結ぶ鉄道整備構想について、協議会は採算性を検証。旅客数を2009年度の282万人から350万人に増やし、鉄道運賃をリムジンバス(広 島都市圏〜広島空港の片道1300円)並みにした場合、採算性は確保できると 結論付けた。


▼空港リムジン代替便を案内 (2011 年5月13日『中国新聞』

 広島県は、広島空港(三原市)と広島都市圏を結ぶアクセス対策として、リムジンバスの欠便時に代替ルートとなるJR山陽線のダイヤ情報を、街頭の専用モ ニターで表示するサービスを始める。渋滞により欠便が相次ぐことが予想される8月の運用開始を目指す。

 専用モニターは10カ所程度を想定。リムジンバスの運行状況を知らせている広島バスセンター(広島市中区)など停留所4カ所の既設モニターに加え、JR の主要駅や宮島(廿日市市)といった観光地など6カ所程度に新設する。

 新たな情報提供サービスでは、リムジンバスの運休時、JR山陽線白市駅(東広島市)と空港への連絡バスを使う代替ルートのダイヤや所要時間、料金などを リアルタイムで表示。空港利用客のスムーズな誘導につなげる考えだ。県はお盆休みまでに既設モニターで運用を始め、本年度内にモニターの新設を終える予 定。総事業費は1億円。

▼広島〜東京間、航空会社の逆襲なるか 新幹線シェア伸ばす  (2011年12月31日『日本経済新聞』)

 全日本空輸のボーイング787投入を機に、航空会社の巻き返しなるか――。広島―東京間の旅客数争いで、航空会社は長年、新幹線に押され続けてきた。 シェアは昨年度まで8年連続で低下。12月から空港リムジンバスを増発する社会実験も始まり、反転攻勢の機運は高まっている。ただ航空会社には広島空港の アクセス改善が依然、重い課題として残る。

■最新鋭機を導入

 全日空は11月1日、午後に広島と東京(羽田空港)を往復する便に最新鋭機の787を導入。さらに12月10日からは午前中の往復にも採用した。客室の 広さや快適さなどを売り物にした787投入の効果は早速、表れた。12月25日までの広島・東京間の搭乗率を見ると、787が広島を午後7時20分に出発 する便が96.2%と唯一の9割台を達成。他の3便も前年同期を10ポイント超上回った。

 同社の安永太郎・広島支店長は「前後の便にも波及効果があった」と話す。787の便の一部は予約が取りづらく、前後の便に切り替えた客もいたためとみら れる。

 全日空は9月15日に広島就航50周年を迎えたこともあり、“上昇気流”に乗りたいところだろう。広島・東京間で航空機と新幹線の合計を100%とした 旅客シェアの推移を見てみよう。航空機は2002年度に62%と過去10年での最高を記録。その後は「のぞみ」の増発などで攻勢をかける新幹線にシェアを 奪われ続け、08年度に追いつかれた。昨年度は46%まで落ち込んだ。

■鉄軌道なし

 12月1日に始まった広島空港リムジンバスの社会実験も、航空陣営ではシェアを取り戻すきっかけにしたい。来年2月末まで2路線を追加し、主要ホテルや 広島港桟橋を発着場所にしたが……。
 12月21日午前9時。「平和大通り線」の乗り場に「現在、山陽自動車道渋滞のため…運行見合わせをしております」との貼り紙が。運転手は「飛行機は 待ってくれませんので……」と恐縮しながら応対。2人ばかりの客を広島駅まで無料で送っていくという。

 全日空の安永支店長は「人口100万人以上の都市を抱える空港で、鉄軌道 (鉄道やモノレール)が乗り入れていないのは広島だけ」と言う。しかも中心市街地の「バスセンター」から遠く、バスの所要時間は時刻表で 53分。渋滞による遅延や運休も珍しくない。昨年度は799便が運休となり、全本数の1%を上回った。

 リムジンバス以外のルートではJRの白市駅から路線バスが出ており、所要時間は14〜15分。渋滞回避のためのバイパスづくりも進んでいるが、アクセス の多様化という観点からは鉄道の乗り入れが望ましいだろう。もっとも仮にJRが路線を延長して空港の利便性が高まれば、ライバルを利することになる。

 広島空港を頻繁に利用する企業経営者の一人は、鉄道の乗り入れが最善と言い、「広島県が音頭を取り、JRにもメリットがあるビジネスモデルを提示すべき だ」と話す。空港のアクセス改善で外国人観光客を増やし、JRにも利益をもたらすような構想が求められているのではないか。
(広島支局長 塩田宏之)

▼岩国空港、広島側の利便性は (2012 年6月9日『中国新聞』

 岩国錦帯橋空港(愛称)ができた場合、広島県西部の住民の利便性はどう変わるのか―。
 JR広島駅(広島市南区)から広島空港に行く場合、リムジンバスを使うと所要時間は約45分で、運賃は大人1300円。

 一方、山陽線とタクシーを使って岩国錦帯橋空港に向かうと、乗り継ぎ時間を除いて約1時間。山陽線の運賃が岩国駅まで740円、タクシーで空港まで 800〜千円。現時点では時間、費用とも広島空港が有利だ。

 広島市の西隣、廿日市市のJR廿日市駅だと優位性は逆転する。電車とリムジンバスで広島空港に行くには約1時間5分かかり費用は1620円。岩国錦帯橋 空港には電車とタクシーで約40分で到着でき、費用は1280〜1480円で済む。岩国駅とを結ぶバスが運行されれば錦帯橋空港の使い勝手はさらによくな る。

 2010年の国土交通省の予測では、錦帯橋空港が開港すると広島空港の東京線の利用者は17万人(7.6%)減る。広島県は「東京便が1日17往復する 点をアピールし、影響を抑えたい」としている。

▼新幹線増発・隣県に新空港…「失速」の広島空港 (2012 年10月9日『読売新聞』



 広島空港(広島県三原市)の利用者離れが止まらない。
 昨年度の利用者数は新幹線ののぞみ増発などでピークの3分の2まで減少。12月には、広島県に隣接する山口県岩国市に岩国錦帯橋空港が開港し、生命線で ある東京・羽田便の利用者の分散も懸念される。来年の開港20年を前に苦境に立つ空港の現状を探った。

 3日午前5時過ぎ、JR五日市駅(広島市佐伯区)北口のバスロータリーに大型バスが滑り込んだ。県と広島市が10月から試験運行を始めた広島空港行きの 連絡バス。だが、43人の定員に対し、乗客は4人。東京に出張するという男性会社員(52)は「運行しているのを知らなかった」と言い残し、新幹線に乗る ため電車で広島駅に向かった。

 広島空港は1993年10月に開港した。利用者数(国内線)は順調に伸びたが、最多の316万人を記録した2003年度から減少に転じ、11年度はピーク時の約7割の219万人にとどまった。

 “失速”の大きな要因は新幹線。JRは03年10月、新幹線品川駅を開業し、「のぞみ」も大幅に増発した。この結果、広島〜東京の03年度の利用者の シェアは航空機60%、新幹線40%だったが、09年度に両者が逆転し、10年度は新幹線54%、航空機46%と差が広がった。

 さらに利用客の低迷に拍車をかけそうなのが、12月13日に開港する岩国錦帯橋空港だ。
 同空港では、全日本空輸が1日4便(往復)の羽田便を運航予定で、料金は広島発着と同額の3万800円。国は、広島県南西部からの利用客は年間約15万 7000人に上ると予測している。

 JR岩国駅から約3キロに位置する同空港周辺には、コンビナートを形成する大手企業があり、世界遺産・厳島神社(廿日市市)にも近い。全日空広島支店の 安永太郎支店長は「ビジネスと観光の両方で新規の需要が見込める」と言い、今秋から企業訪問など営業を強化する予定だ。

 一方の広島空港は、羽田便(1日17便)の利用者が全体の9割を 占める。危機感を強めた県が打った手の一つが新たな空港連絡バスだった。
 従来の路線に加えて、広島、岩国錦帯橋の両空港で利用者が分散するとみられる広島市南西部の五日市駅などから2ルートで走らせたが、広島駅から50キロ という距離や、経由する山陽道の渋滞や事故などへの強い懸念から利用者は1 桁台と苦戦している。

 関西空港などで話題を集める格安航空会社(LCC)の参入予定もなく、県空港振興課の森永勝課長は「早急に有効な対策を講じなければ、新幹線にも岩国空 港にも利用客を奪われかねない」と危機感を隠さない。

 航空・空港政策に詳しい関西外国語大の引頭雄一教授は「100万都市だから潜在的な需要はある。広島空港に定着した『遠い』というイメージを変えるた め、イベント開催や限定品の販売など、空港の魅力を高める仕掛けがもっと必要だ」と話している。(矢野彰)

▼西中国地方の空陸に新局面 (2012 年12月10日『中国新聞』

 広島空港(三原市)と山口宇部空港(宇部市)に挟まれ、空の空白地帯といわれた山口県東部に、新しい民間空港が13日開港し、首都圏と空路で結ばれる。 岩国市の米海兵隊岩国基地と滑走路を共用し、東京便が就航する岩国錦帯橋空港(愛称)。利便性向上の裏側で広島空港からの利用客シフトが予想され、新幹線 でシェア争いを繰り広げるJR西日本も対抗を図る。

 岩国に1日4往復の東京便を就航させる全日空は開港のその日、広島空港で は東京便9往復を8往復に減らす。日本航空を含め、広島空港の東京便は17往復から16往復になる。全日空によると、国内全体の需要を踏ま えた見直しの結果という。

 山口県が年間40万人の利用を見込む岩国。広島県は独自の調査から、広島空港の利用者約190万人のうち、広島市佐伯区以西の利用者約11万人が、岩国 へシフトすると試算している。影響は決して小さくはない。

 広島空港を支援してきた広島県空港振興課は岩国開港を「県民に新たな選択肢が生まれ利便性が向上する」としながらも、広島空港の利便性向上により力を注 ぐ構え。JR山陽線白市駅からのアクセス強化策などの検討を急いでいる。

 長引く不況で、観光・ビジネス両面での国内移動が落ち込む中、限られた利用客の奪い合いになるのか。広島、山口の空港担当部署、JR、全日空を含め、一 致するのは新たな需要の掘り起こしだ。

 広島県は「今後、山口県とも協議する中、広島、岩国の両空港を使った旅行商品などの活用策を考えたい」とし、山口県も「観光面で連携を」という。JRは 「首都圏で岩国の露出度が増えれば、観光客誘致になり、新幹線利用も増える」と期待している。西中国地方の空と陸のネットワークは岩国開港で新たな局面を 迎える。


▼東京出張「空」にシフト (2013 年5月21日『中国新聞』

 山口銀行系のシンクタンク「山口経済研究所」(下関市)は、山口県内企業を対象に実施した東京出張の交通手段を問うアンケートの結果をまとめた。上京機 会がある約200社の中では、山口宇部空港(宇部市)の利用が4割強でトップ。岩国柳井地域では、昨年12月に開港した岩国錦帯橋空港(岩国市)の利用が 4割を超え、新幹線や他空港からのシフトがみられた。

 同研究所は2002年11月以降、約2年ごとにほぼ同じ県内企業を対象に、東京出張の手段を調査。6回目の今回はことし2月に実施し、226社から回答 を得た。うち上京の機会があるとしたのは191社。複数の手段の場合、利用頻度に応じて案分した。

 全体では、山口宇部空港の利用が44.9%を占めた。新幹線が36.9%、岩国錦帯橋空港が7.3%で続いた。前回2010年11月の調査(対象は 208社)に比べ、山口宇部空港は3.0ポイント増えた一方、新幹線は8.3ポイントダウンした。

 地域別では、岩国柳井地域(30社)で新幹線が50.0%、岩国錦帯橋空港が45.0%、広島空港が5.0%と続き、陸路と空路が拮抗(きっこう)。 10年と比べ新幹線は23.4ポイント減、広島空港は18.1ポイント減と、それぞれ大幅にダウンした。3%程度あった山口宇部空港もゼロとなり、新空港 開港の影響が表れた。

 山口宇部空港の利用は、地元の宇部小野田地域(34社)で89.4%と圧倒的で新幹線は約1割にとどまった。山口防府地域(37社)でも約6割、萩長門 地域(6社)では約8割を占めた。

 下関地域(44社)では空路が8割強を占めて優位性を確立。ただし、山口宇部空港44.5%▽北九州空港(北九州市)21.1%▽福岡空港(福岡市) 19.5%―と3空港に需要が分散した。

 逆に新幹線が優位だったのは周南地域(40社)。新幹線利用が78.8%を占め、山口宇部空港の20.5%を大きく上回った。岩国錦帯橋空港の利用は 1%未満だった。


▼JR白市駅をバリアフリー化 (2013 年1月11日『中国新聞』

 広島空港(三原市)の最寄り駅である東広島市のJR白市駅が2014年度にもバリアフリー化されることが10日、分かった。同空港の東京線が新幹線、岩 国錦帯橋空港(岩国市)との競争を強いられる中、広島県は定時性の高い山陽線経由のアクセス強化が必要と判断。駅舎にエレベーターなどを新設するため、県 と東広島市はJR西日本への補助金を13年度当初予算案に盛り込む方針でいる。

 白市駅は、広島駅方面に向かう下り線ホームと改札口が線路をまたぐ陸橋で結ばれている。お年寄りや大きな荷物の空港利用者にとり、階段の上り下りは負担 となる。

 関係者によると、JRが事業主体となって陸橋を新たに整備し、改札口と下り線ホームにエレベーターを設ける。今の陸橋は老朽化し、エレベーター設置は難 しいと判断した。

 JRは13年度に設計、14年度に工事をする予定でいる。白市駅の1日平均乗降客数は11年度、3872人。国がバリアフリー化に補助金を出す基準「3 千人以上」を上回る。事業費の負担は国とJRが各3分の1、県と東広島市が各6分の1と想定する。

 広島都市圏と空港を結ぶ公共交通は山陽自動車道を通るリムジンバスが主力。だが山陽道の事故や渋滞で運休したり遅れたりする。

 県によると、今回の年末年始に運休はなかったものの、12年のお盆期間(8月10〜15日)は上下線で計166便が運休した。運休すれば、白市駅を経由 し、空港までの連絡バスを利用するのが代替ルートとなる。

 新幹線と競合する東京線(1日16往復)の利用者数は11年度まで5年連続で減少。12年12月には東京線が1日4往復する岩国錦帯橋空港も開港し、競 争が激化する。こうした状況を踏まえ県などは、山陽線経由のアクセス充実の一環として、白市駅のバリアフリー化をJRなどと交渉していた


改札口と下り線ホームが陸橋でつながるJR白市駅。2014年度にもエレベーターが新設される

▼JR白市駅に搭乗手続き機能 (2013 年1月19日『中国新聞』

 広島県は18日、広島空港(三原市)にJR山陽線で行きやすくする最寄り駅の白市駅(東広島市)の改善案を発表した。搭乗手続きや手荷物検査ができる施 設を併設し、駅からバスで飛行機に直行する構想を盛り込んでいる。駅利用者が少ない現状では実現へのハードルは高いものの、県は広島都市圏からのアクセス 改善の切り札として検討を進める。

 改善案によると、駅に併設するのは「広島エアターミナル(HAT、仮称)」。搭乗手続きや手荷物検査の設備に加え、待合室やトイレ、土産物などの売店が ある。空港のターミナル機能を丸ごと、白市駅に備える形をイメージしている。

 山陽線を利用して空港に向かう場合、白市駅で降りてHATで搭乗に必要な手続きを済ませた後、専用バスで9.9キロ先の空港に移動。飛行機の近くで降車 し機内に直接乗り込む。こうした搭乗方法は国内に先例がない。

 改善案には、HATの整備費や運営費、整備の目標時期を示していない。広島空港の利用者に交通手段を聞いた2012年9月のインターネット調査で白市駅の利用者は7%にとどまる中、構想の実現には「白市駅の利用者増 が不可欠」と強調。HATを将来の検討課題と位置付ける。

 広島都市圏から空港へのアクセスは山陽自動車道を通るリムジンバスが主力だが、事故や渋滞のたびに運休や遅れが生じる。このため定時性の高いJRの活用 策を、県や航空会社、バス事業者などでつくる県空港振興協議会の作業部会が研究。12年12月、白市駅の改善案をまとめた。

 部会事務局の県空港振興課は「HAT整備には多額の投資とともに航空会社との調整が必要。まずJRの利用者を大幅に増やさないといけない」と指摘。改善案は当 面、エレベーター設置による白市駅のバリアフリー化を進め、JR西日本の協力を得て快速列車が停車する「拠点駅」を目指すよう提言する。
 快速列車が停車する≠ニあるが、現在山陽本線の白市駅を含む広島〜福山間に快速列車の設定は無くなっている。順番としてはまず快速列車 の復活が必要なのである。

▼広島空港〜白市駅間バス倍増 (2013 年6月20日『中国新聞』

 広島都市圏から広島空港(三原市)へのアクセス改善を目指し、広島県などは7月から来年3月まで、空港と最寄り駅のJR山陽線白市駅(東広島市)を結ぶ 路線バスの便数を倍近くに増やす。定時性の高い鉄道を経由するルートの利用掘り起こしを狙い、期間限定で企画。バスの待ち時間は現在の半分に短縮される。

 路線バスは白市駅と空港を約15分で結び、運賃は片道380円。現在は毎日、空港行き19便、白市駅行き18便の計37便が走る。これを7月20日から 来年3月29日まで、空港行きで14便、白市駅行きで16便増やし、1.8倍の計67便とする。

 広島都市圏から山陽線を利用し白市駅経由で空港に向かう場合、現状では白市駅でのバス乗り換えに平均21分かかる。61分の待ち時間が生じるケースも。 増便後は平均11分と半分に縮まり、待ち時間は最大で35分になる。

 増便は、広島県や東広島市、県バス協会などでつくる実行委員会が実施。事業費は2300万円で、県が1600万円、広島空港ビルディングが700万円を 負担。利用者アンケートなどを通じ、来年度以降に行政などの財政支援なしで増便運行が継続できるかを探る。

 広島都市圏から空港へのアクセスは、山陽自動車道を走るリムジンバスが主力。昨年度の乗客数は95万2500人で、空港利用者(265万1千人)の 35.9%を占めた。ただ、お盆時期の渋滞や事故、大雪で全便の0.5%に当たる246便が運休するなど、定時性に不安がある。

 一方、白市駅発着のバスの昨年度の乗客は9万2600人で、空港利用者の3.5%にとどまる。県は将来、白市駅に搭乗手続きや手荷物検査など空港ターミ ナル機能の一部を持たせる構想を掲げている。県はバス増便でアクセス拠点としての可能性を探る考えでいる。


【参考文献】
鈴木 文彦「ひろしまシティ電車の実績と課題」『鉄道ジャーナル』通巻295号、1991年所収
「地方都市圏輸送の現状」『鉄道ジャーナル』通巻295号、1991年所収

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